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異世界生活49日目:問1打開策を答えよ
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ヴィネを殺され敵討ちのために災いの騎士の拠点に殴り込みに行ったのだが、そこではウルトルさんがバルトスと戦っていた。だが、少し考え事をしていたところを撃たれた。そのまま帰らぬ人となってしまった
ヴィネとウルトルさんたちの分まで敵を討たなければならない。こんなところで死んだらあの世にいるヴィネとウルトルさんに顔向けできない
負ける訳にはいかないのだが、俺たちが戦っている部屋は罠だらけで下手に動けば罠が作動して矢が出てくる。だからといって止まっているとバルトスに狙われる……
ウルトルさんはどうやって戦っていたんだ?矢に刺さるのを覚悟で行っていたのか?だとしても矢なんて刺さってなかった
勝機はどこにあるんだ?必ず打開策があるはずだ
でも、ナリアが罠のダメージを受けている。ナリアが動ける時間も限りがある。早めに決着をつけなければいけない
「ナリア動ける?」
「これくらい大したことないわ」
「ヤバかったら回復してよ」
ナリアは無理やり肩に刺さった矢を抜く。顔が苦痛で歪むが目には覇気がこもっていた。必ず倒すと言っている気がした
「止まってると死ぬぞ」バキューン
「ナリア危ない!!!」
「水魔法・水門!!!」
バルトスは大口径のピストルをナリアに向かって発砲したが、ナリアが魔法で間一髪防いだ
動きづらいナリアを狙うのか……確実に1人消しに来てる。ナリアの防御をしてあげたいけど、急にターゲットを変えてくる可能性もある
「4人もいてそれか?あいつも大したこと無かったけどお前らの方が大したことない」
「あいつは弟子の敵とか言ってたな。くだらない」
「しかも、敵討ちに来て返り討ちにあってんだからな。実に滑稽だ」
「ウルトルさんを馬鹿にするな!!」
「死人に口なしだろ。お前らに言ってる訳じゃない」
ウルトルさんは弟子の人がこいつに殺されて、その敵を取りに来てたのか。弟子のために敵討ちに来るなんて弟子思いだったんだろう
それを滑稽???デリカシーのない人間だ
ケールもデリカシーはないが、ケールよりも酷い。人間性が終わってる
「ケールよりもデリカシーないわね」
「なんで僕があいつと比較されるの!?」
「俺に似たようなやつがいるんだな」
「ケールの方が気づいてない分、まだ許せるわ。あいつは気づいてて言ってるから許せない」
「気づいてないって何のこと??」
これを天然というのか??
気づいてるのと気づいていないのでは話が違う。バルトスはつくづく悪役にピッタリだな
「お前らもヴィネとかいうガキのために敵討ちに来たのか?」
「当たり前よ!!!」
「くだらない。そんなことのために命捨てれるのか」
「くだらなくない!!!私たちは敵討ちだけをしに来た訳じゃない」
「は???」
「あなたを後悔させるためよ。ヴィネの幸せを奪っておいて、のうのうと生きるなんて許さない!!!」
ヴィネは超能力さえ持って生まれなければ、普通の子だった。両親と幸せに毎日を暮らしていたはずだ。それがこいつらに壊された。両親を殺され絶望しても、前向こうとしていたのに……!!
それをこいつは踏みにじった。たとえ命令だとしても許せない!!!
「ガキ1人によく、そんなムキになれるな」
「ヴィネは両親をあなたに殺されて絶望してた。でも、前を向いて歩こうとしてた。たまたま知り合った私たちを信頼してくれた。1歩1歩踏みしめてたのに……!!!あなたが全部ぶっ壊したのよ!!!」
「知るかよ。そのガキがどんな気持ちだったとか、どんな性格をしてたかなんて興味無い」
「あのガキの親さえ邪魔しなければ一緒に殺せたのにな。そうすれば幸せだろ?それにあの世で一緒に暮らせるしな」
「別々になったが、あの世で仲良くやってんだろ」
なんだこいつ?
こいつの話を聞いてるだけで吐き気がしてくる
一緒に殺せた?あの世で仲良くやってる?
家族をなんだと思ってる…!!!
一緒に殺されて幸せな訳がないだろ!!!!
こいつはダリアよりもクズだ。人間として、いやこいつは人間じゃない。人間の形をした悪魔だ
ピキッ!!!「………」
「ふざけるんじゃないわよ……!!!!」
「火魔法・地獄の業火!!!!!!」
「Cランクって聞いてたが……骨があるんだな」
バルトスの発言で完全にキレたナリアは切り札でもある大技を使ってしまった。バルトスは距離を取って躱した。
罠が発動しない?あいつ何十歩か歩いてたけどな……
罠が発動しない場所があるんだ。あいつはここの構造を熟知しているからどこに罠があるのかを知っている
「お返ししとくか
魔法弾・貫通弾」
「水魔法・水門!!!!!!」
「この弾は魔法で防げない」
「えっ?」グシャ!!!
鈍い音ともにナリアの体を大口径の鉛玉が貫いた。ナリアは力無く倒れ、意識を失った。俺は罠なんか忘れて一直線にナリアのところに向かっていた
幸い撃たれた場所は腹部で心臓では無いが、出血が酷い。噴水のように血が出てきている
早く処置をしなければ出血死で死んでしまう!!!
「ナリア!!!!」「ナリア大丈夫!!??」
「カンちゃんどうにかなんない!!!??」
「治ることは治る。でも今すぐには起きない」
「それでもいいから助けてよ!!!!」
バサバサ「何見てる。戦え」
「分かった」
ここはカンちゃんを信じるしかない。カンちゃんならきっと治してくれる。治ることは治るって言ってたし安心したいけど、まだ不安だ
ナリアに危険が及ばないように、あいつの攻撃を俺らで防ぐ
「鳩に何が出来る?そこ邪魔だ」バキューン
「神格魔法・神聖な槍」
ヒューン「!!!!
大口径の銃弾を破壊しやがった。それに……今のとんでもない槍はなんだ??」
バルトスはカンちゃん目掛けて大口径の拳銃を発砲したが、魔法で銃弾を破壊され顔のすぐ横を槍らしきものが猛スピードで通過したことに困惑している
当たれば良かったのにな
「あの鳩はふざけてるのか??あんな壊れた攻撃ありかよ」
「なめるなよ
魔法弾・貫通弾!!!」
パクッ「邪魔するな。クズサル」
バルトスは続けざまにカンちゃんに発砲した。今度撃ったのはナリアに撃ったものと同じ弾
カンちゃんは魔法をうたず、向かって来ている弾をくちばしで掴んだ
鳩のすることじゃない……形は鳩だけど中身は神のペットだからな
「!??
なんだあの鳩、本当に鳩か???」
「お前の相手は俺たちだ」
「4人でも相手にならなかったのに、3人で相手になるとでも思ってるのか??」
「なるさ」
「お前たちもあの女と同じように体に風穴空けてやるよ」バキューン
バルトスは俺目掛けて発砲してくる。俺は短剣で銃弾を防ぐ。だが、弾が大きいため短剣が弾かれそうになる
短剣が無くなると銃弾を防ぐ手段が無くなるため、落とす訳にはいかない
「あの女も滑稽だったな。後悔させると言っておいて、1番先にくたばったんだからな」
「大したことないのに大口をよく叩ける」
「弱いやつほど大言壮語する。実に惨めだ」
「あの女がいい例だ。自分には俺を倒す力も無いくせに、敵討ちだの、ガキのために俺を後悔させるだの大言壮語する」
「そして、俺に風穴を空けられて終わりだ。傑作だろ。そう思わないか??」
俺の中で何かが弾けた。気づけば俺は罠など気にせずにバルトスに向かって突っ込んでいた。矢が何本か俺に刺さったが気にしなかった
バルトスは俺が罠なんかそっちのけで突っ込んでくることは想定していなかったのだろう。目を丸くしていた
俺は体術強化をしてバルトスの腹部に渾身のパンチを入れた。バルトスは殴られ慣れていないのか、吹っ飛ばされ壁にぶつかったあと中々立ち上がれずにいた
「仲間、馬鹿にすんなよ…!!」
「……あーダルいな」
「面倒臭い奴らだ。いい加減終わらせるか」
「大丈夫か???」
「何本か刺さってるけど」
矢刺さってるの忘れてたな
痛っ!!!!
思い出した途端に痛みが体に走る。刺さってるって言われない方が良かった
「少し痛いけど動ける」
「走り回ってれば罠は全部無くなるかもしれない。何本か刺さるけど」
「自由に戦うんだったら、その方法を試すしかないね」
「見た感じあいつ殴られ慣れてねぇみたいだな」
「ウルアみたいに護りがついてる訳でもないから、自由に戦えるようになれば勝機はある」
走り回って罠を片っ端から作動させていくという脳筋プレー。だけど自由に戦う環境を作るためなら1番手っ取り早い
案が出たなら実行するまでだ。俺たちは一斉に走り出し、罠を片っ端から作動させていく
「何してんだ??頭おかしくなったのか???」
「そんなに死にたいなら死なせてやるよ」バキューン
キン!!!「銃弾にも気をつけて!!!!」
「おう!!」「了解!!」
「何が目的だ??
……まさか!??」
バルトスが気づいた時には俺たちは罠を全て出し終えた。3人とも何本か矢が刺さってる。ダメージを受けてるけど回復魔法で回復させて準備を整える
これで自由に戦える環境が作れた。こうなればあとは暴れるだけだ
「クソッ!!!!ふざけやがって!!!!!」
「あぁぁー!!!殺してやる!!!!
魔法弾・漆黒弾!!!」
「!??
地面が!!引きづり込まれる!!!」
バルトスは地面に向けて発砲した。頭がおかしくなったのはお前の方かと言いかけたが、銃弾が地面にめり込んでいくと地面がどんどん黒くなり、俺たちは底なし沼のように引きづり込まれる
抜け出せない!!!!!動けないんじゃ格好の的だ!!!
「動けなかった意味無いよな!!!」バキューン
バシュッ「痛っっ!!!!肩が!!
クソッ!!どうにか抜けないと!!!」
「闇に飲まれるか、銃で撃たれて死ぬかどっちがいい???」
「闇???
なら、これで抜けられるはずだ!!!!」
「闇魔法・闇次元!!!」
「!!?
なぜだ!?なぜ抜け出せる!!!」
あれは闇魔法がかけられた銃弾。どこかに当たることでかけられた闇魔法が効果を発揮させる
闇魔法で俺たちのことを引きづり込んでいるなら、逆にこっち側に引きづり込めばいい
一か八かの賭けだったけど俺の作戦は成功した
「自由になればこっちのもんだ」
「剣術強化・火魔法・炎剣の一撃!!!」
「グハッ……!!お前らなんかに…!!」バキューン
「どこ撃ってんだよ
体術強化・光魔法・閃光拳!!!」バコッ
「ウッ……!!ハァハァ……なめるな…!!」
バルトスはケールに斬られ、俺に殴られても尚立ち上がるがもうフラフラである
銃も照準が定まっていない。左手に持っていた銃弾も落としている
「体術強化・剣術強化・火魔法・火霊剣!!!!!!」
「風魔法・混沌の爆風!!!!!!」
ドーーーン!!!!!!!!!
「お…れが…まけ…るわけ…が」パン
「お前の負けだ」
「はぁー疲れたね」
「ほんとにな……ゆっくり休みてぇよ」
「カンちゃん!!!ナリアは!!」
「治った目はまだ覚めない」
良かった……
ひとまずは安心だな。あとは目を覚ますまでどうするか?ここは災いの騎士の拠点だし、出た方が良さそうだ
それにウルトルさんの遺体も放置する訳にはいかない。収納魔法に入れてどこかに埋めてあげよう
ウルトルさんには短い間だけどお世話になった。そのお礼はしないとな
これでアグロクの森にいる災いの騎士の幹部は全員倒せたか?まだいるかもしれないけど、3人やられたのはかなり痛いはず
レイデリア地方の災いの騎士は壊滅出来るんじゃないか??テロ組織がいなくなれば人々も安心して生活出来るはずだ
災いの騎士はこれ以上追いたくないな。体がボロボロだ。こんな目に毎回遭わないといけないんだから、もう二度とごめんだ
ヴィネとウルトルさんたちの分まで敵を討たなければならない。こんなところで死んだらあの世にいるヴィネとウルトルさんに顔向けできない
負ける訳にはいかないのだが、俺たちが戦っている部屋は罠だらけで下手に動けば罠が作動して矢が出てくる。だからといって止まっているとバルトスに狙われる……
ウルトルさんはどうやって戦っていたんだ?矢に刺さるのを覚悟で行っていたのか?だとしても矢なんて刺さってなかった
勝機はどこにあるんだ?必ず打開策があるはずだ
でも、ナリアが罠のダメージを受けている。ナリアが動ける時間も限りがある。早めに決着をつけなければいけない
「ナリア動ける?」
「これくらい大したことないわ」
「ヤバかったら回復してよ」
ナリアは無理やり肩に刺さった矢を抜く。顔が苦痛で歪むが目には覇気がこもっていた。必ず倒すと言っている気がした
「止まってると死ぬぞ」バキューン
「ナリア危ない!!!」
「水魔法・水門!!!」
バルトスは大口径のピストルをナリアに向かって発砲したが、ナリアが魔法で間一髪防いだ
動きづらいナリアを狙うのか……確実に1人消しに来てる。ナリアの防御をしてあげたいけど、急にターゲットを変えてくる可能性もある
「4人もいてそれか?あいつも大したこと無かったけどお前らの方が大したことない」
「あいつは弟子の敵とか言ってたな。くだらない」
「しかも、敵討ちに来て返り討ちにあってんだからな。実に滑稽だ」
「ウルトルさんを馬鹿にするな!!」
「死人に口なしだろ。お前らに言ってる訳じゃない」
ウルトルさんは弟子の人がこいつに殺されて、その敵を取りに来てたのか。弟子のために敵討ちに来るなんて弟子思いだったんだろう
それを滑稽???デリカシーのない人間だ
ケールもデリカシーはないが、ケールよりも酷い。人間性が終わってる
「ケールよりもデリカシーないわね」
「なんで僕があいつと比較されるの!?」
「俺に似たようなやつがいるんだな」
「ケールの方が気づいてない分、まだ許せるわ。あいつは気づいてて言ってるから許せない」
「気づいてないって何のこと??」
これを天然というのか??
気づいてるのと気づいていないのでは話が違う。バルトスはつくづく悪役にピッタリだな
「お前らもヴィネとかいうガキのために敵討ちに来たのか?」
「当たり前よ!!!」
「くだらない。そんなことのために命捨てれるのか」
「くだらなくない!!!私たちは敵討ちだけをしに来た訳じゃない」
「は???」
「あなたを後悔させるためよ。ヴィネの幸せを奪っておいて、のうのうと生きるなんて許さない!!!」
ヴィネは超能力さえ持って生まれなければ、普通の子だった。両親と幸せに毎日を暮らしていたはずだ。それがこいつらに壊された。両親を殺され絶望しても、前向こうとしていたのに……!!
それをこいつは踏みにじった。たとえ命令だとしても許せない!!!
「ガキ1人によく、そんなムキになれるな」
「ヴィネは両親をあなたに殺されて絶望してた。でも、前を向いて歩こうとしてた。たまたま知り合った私たちを信頼してくれた。1歩1歩踏みしめてたのに……!!!あなたが全部ぶっ壊したのよ!!!」
「知るかよ。そのガキがどんな気持ちだったとか、どんな性格をしてたかなんて興味無い」
「あのガキの親さえ邪魔しなければ一緒に殺せたのにな。そうすれば幸せだろ?それにあの世で一緒に暮らせるしな」
「別々になったが、あの世で仲良くやってんだろ」
なんだこいつ?
こいつの話を聞いてるだけで吐き気がしてくる
一緒に殺せた?あの世で仲良くやってる?
家族をなんだと思ってる…!!!
一緒に殺されて幸せな訳がないだろ!!!!
こいつはダリアよりもクズだ。人間として、いやこいつは人間じゃない。人間の形をした悪魔だ
ピキッ!!!「………」
「ふざけるんじゃないわよ……!!!!」
「火魔法・地獄の業火!!!!!!」
「Cランクって聞いてたが……骨があるんだな」
バルトスの発言で完全にキレたナリアは切り札でもある大技を使ってしまった。バルトスは距離を取って躱した。
罠が発動しない?あいつ何十歩か歩いてたけどな……
罠が発動しない場所があるんだ。あいつはここの構造を熟知しているからどこに罠があるのかを知っている
「お返ししとくか
魔法弾・貫通弾」
「水魔法・水門!!!!!!」
「この弾は魔法で防げない」
「えっ?」グシャ!!!
鈍い音ともにナリアの体を大口径の鉛玉が貫いた。ナリアは力無く倒れ、意識を失った。俺は罠なんか忘れて一直線にナリアのところに向かっていた
幸い撃たれた場所は腹部で心臓では無いが、出血が酷い。噴水のように血が出てきている
早く処置をしなければ出血死で死んでしまう!!!
「ナリア!!!!」「ナリア大丈夫!!??」
「カンちゃんどうにかなんない!!!??」
「治ることは治る。でも今すぐには起きない」
「それでもいいから助けてよ!!!!」
バサバサ「何見てる。戦え」
「分かった」
ここはカンちゃんを信じるしかない。カンちゃんならきっと治してくれる。治ることは治るって言ってたし安心したいけど、まだ不安だ
ナリアに危険が及ばないように、あいつの攻撃を俺らで防ぐ
「鳩に何が出来る?そこ邪魔だ」バキューン
「神格魔法・神聖な槍」
ヒューン「!!!!
大口径の銃弾を破壊しやがった。それに……今のとんでもない槍はなんだ??」
バルトスはカンちゃん目掛けて大口径の拳銃を発砲したが、魔法で銃弾を破壊され顔のすぐ横を槍らしきものが猛スピードで通過したことに困惑している
当たれば良かったのにな
「あの鳩はふざけてるのか??あんな壊れた攻撃ありかよ」
「なめるなよ
魔法弾・貫通弾!!!」
パクッ「邪魔するな。クズサル」
バルトスは続けざまにカンちゃんに発砲した。今度撃ったのはナリアに撃ったものと同じ弾
カンちゃんは魔法をうたず、向かって来ている弾をくちばしで掴んだ
鳩のすることじゃない……形は鳩だけど中身は神のペットだからな
「!??
なんだあの鳩、本当に鳩か???」
「お前の相手は俺たちだ」
「4人でも相手にならなかったのに、3人で相手になるとでも思ってるのか??」
「なるさ」
「お前たちもあの女と同じように体に風穴空けてやるよ」バキューン
バルトスは俺目掛けて発砲してくる。俺は短剣で銃弾を防ぐ。だが、弾が大きいため短剣が弾かれそうになる
短剣が無くなると銃弾を防ぐ手段が無くなるため、落とす訳にはいかない
「あの女も滑稽だったな。後悔させると言っておいて、1番先にくたばったんだからな」
「大したことないのに大口をよく叩ける」
「弱いやつほど大言壮語する。実に惨めだ」
「あの女がいい例だ。自分には俺を倒す力も無いくせに、敵討ちだの、ガキのために俺を後悔させるだの大言壮語する」
「そして、俺に風穴を空けられて終わりだ。傑作だろ。そう思わないか??」
俺の中で何かが弾けた。気づけば俺は罠など気にせずにバルトスに向かって突っ込んでいた。矢が何本か俺に刺さったが気にしなかった
バルトスは俺が罠なんかそっちのけで突っ込んでくることは想定していなかったのだろう。目を丸くしていた
俺は体術強化をしてバルトスの腹部に渾身のパンチを入れた。バルトスは殴られ慣れていないのか、吹っ飛ばされ壁にぶつかったあと中々立ち上がれずにいた
「仲間、馬鹿にすんなよ…!!」
「……あーダルいな」
「面倒臭い奴らだ。いい加減終わらせるか」
「大丈夫か???」
「何本か刺さってるけど」
矢刺さってるの忘れてたな
痛っ!!!!
思い出した途端に痛みが体に走る。刺さってるって言われない方が良かった
「少し痛いけど動ける」
「走り回ってれば罠は全部無くなるかもしれない。何本か刺さるけど」
「自由に戦うんだったら、その方法を試すしかないね」
「見た感じあいつ殴られ慣れてねぇみたいだな」
「ウルアみたいに護りがついてる訳でもないから、自由に戦えるようになれば勝機はある」
走り回って罠を片っ端から作動させていくという脳筋プレー。だけど自由に戦う環境を作るためなら1番手っ取り早い
案が出たなら実行するまでだ。俺たちは一斉に走り出し、罠を片っ端から作動させていく
「何してんだ??頭おかしくなったのか???」
「そんなに死にたいなら死なせてやるよ」バキューン
キン!!!「銃弾にも気をつけて!!!!」
「おう!!」「了解!!」
「何が目的だ??
……まさか!??」
バルトスが気づいた時には俺たちは罠を全て出し終えた。3人とも何本か矢が刺さってる。ダメージを受けてるけど回復魔法で回復させて準備を整える
これで自由に戦える環境が作れた。こうなればあとは暴れるだけだ
「クソッ!!!!ふざけやがって!!!!!」
「あぁぁー!!!殺してやる!!!!
魔法弾・漆黒弾!!!」
「!??
地面が!!引きづり込まれる!!!」
バルトスは地面に向けて発砲した。頭がおかしくなったのはお前の方かと言いかけたが、銃弾が地面にめり込んでいくと地面がどんどん黒くなり、俺たちは底なし沼のように引きづり込まれる
抜け出せない!!!!!動けないんじゃ格好の的だ!!!
「動けなかった意味無いよな!!!」バキューン
バシュッ「痛っっ!!!!肩が!!
クソッ!!どうにか抜けないと!!!」
「闇に飲まれるか、銃で撃たれて死ぬかどっちがいい???」
「闇???
なら、これで抜けられるはずだ!!!!」
「闇魔法・闇次元!!!」
「!!?
なぜだ!?なぜ抜け出せる!!!」
あれは闇魔法がかけられた銃弾。どこかに当たることでかけられた闇魔法が効果を発揮させる
闇魔法で俺たちのことを引きづり込んでいるなら、逆にこっち側に引きづり込めばいい
一か八かの賭けだったけど俺の作戦は成功した
「自由になればこっちのもんだ」
「剣術強化・火魔法・炎剣の一撃!!!」
「グハッ……!!お前らなんかに…!!」バキューン
「どこ撃ってんだよ
体術強化・光魔法・閃光拳!!!」バコッ
「ウッ……!!ハァハァ……なめるな…!!」
バルトスはケールに斬られ、俺に殴られても尚立ち上がるがもうフラフラである
銃も照準が定まっていない。左手に持っていた銃弾も落としている
「体術強化・剣術強化・火魔法・火霊剣!!!!!!」
「風魔法・混沌の爆風!!!!!!」
ドーーーン!!!!!!!!!
「お…れが…まけ…るわけ…が」パン
「お前の負けだ」
「はぁー疲れたね」
「ほんとにな……ゆっくり休みてぇよ」
「カンちゃん!!!ナリアは!!」
「治った目はまだ覚めない」
良かった……
ひとまずは安心だな。あとは目を覚ますまでどうするか?ここは災いの騎士の拠点だし、出た方が良さそうだ
それにウルトルさんの遺体も放置する訳にはいかない。収納魔法に入れてどこかに埋めてあげよう
ウルトルさんには短い間だけどお世話になった。そのお礼はしないとな
これでアグロクの森にいる災いの騎士の幹部は全員倒せたか?まだいるかもしれないけど、3人やられたのはかなり痛いはず
レイデリア地方の災いの騎士は壊滅出来るんじゃないか??テロ組織がいなくなれば人々も安心して生活出来るはずだ
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