夜空ノ向コウ

タラ

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第三話『ネバダに来ています』

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辺りは暗くなっていたが、よく見渡すと遠くにいくつかの建物と明かりが見える。
サーチライトのような光もチラチラと見えていた。
状況が飲み込めず、精一杯の苦笑いで俺は尋ねた。


一斗「あの…ここ…どこでしょう…?」

男「あぁ~?まぁだ寝ぼけてんのか、お前さん。ここはネバダ州だよ」

一斗「ネ、ネバダ!?」


俺は冷静に考え頭を整理することにした。
俺は探検家、トレジャーハンター。不測の事態は日常茶飯事じゃないか。落ち着け、落ち着くんだ。
日本を発ったのは一昨日。その後、ロサンゼルスから車でメキシコを目指していたはずだ。
そして道中エンジントラブルに見舞われ、このトラックに乗り込んだ。
ここがネバダ州だとすると…


一斗「…戻ってきているじゃないか、おい」


ここまでは冷静に判断できた。ただ分からないのは、何故このオヤジが俺をここまで連れてきたかということだ。


一斗「あのぉ…すいませんが…どこに向かっているのでしょう」

男「そりゃお前ぇ、エリア51だよ」

一斗「エリア51!?」


物好きな人なら一度は聞いたことのある言葉だろう。

かつてアメリカに墜落したと言われるUFO、いわゆるロズウェル事件の秘密が隠されていると言われるアメリカ空軍の軍事施設だ。その秘密を探りに行った者は帰ってこないとさえ言われた。


一斗「あの…何故そんな場所に…」

男「そりゃお前ぇ、UFOったらここだろ」

一斗「UFO…」

男「だってお前さん、UFOとマヤ文明のつながりが知りたかったわけだろ」


俺は目を閉じてうつむいた…
お母さん…勘違いって…恐ろしいよ…

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