甘い恋をカラメリゼ

うめこ

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Baba savarin〜甘い酔いと〜

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「旅行どうだったの?」



 飲み会が終わって、俺は彰人と二人でラーメン屋にきていた。彰人は俺と二人きりになるなり智駿さんの話を振ってきて、俺も普段は言えない智駿さんの惚気をぽいぽいと言ってた。



「す、すごかった……」

「すごい?」

「そ、その……エッチが。思い出すだけで身体が熱くなりそう」

「そんなに激しく抱かれちゃってんの梓乃ちゃん!  なんかエッロいなぁ」



 俺も、ちょっとお酒がまわっているらしい。こんなこと、普段は言わないだろってことも次々と口にしてしまう。智駿さんに抱かれているときの話なんて恥ずかして普通はできない。



「ねえ、あのさ、誘惑ってどうしたらいいと思う?」

「誘惑ぅ?」

「なんかね、いつも智駿さん俺のこと優しく抱くんだよね。でも、俺はもっと、乱暴に抱いて欲しいの。智駿さんの性欲全部ぶつけられたい」

「……お、おおう」



 彰人は顔を赤らめて目をそらしてしまった。たしかにちょっと今日は言いすぎてるような気がするけど……口が止まらない。思っていたことが、次々と言葉になってしまう。



「んー、梓乃ちゃん十分エロいのにそれで我慢できるんだから智駿サン、インポなんじゃないの?」

「ち、違うって!  ときどきすっごく激しくなるんだよ、旅行のときもそうだけど……」

「……だめだ、激しく抱かれてる梓乃ちゃんのことあんまり考えたくない」



 彰人はうんうんと唸りながらラーメンを啜っている。冷静に考えれば男友達が男に抱かれている話なんて聞きたくないと思う。こればかりは悪いなと思いつつ言ってしまったものは仕方ない。

 やがて、彰人はラーメンを食べ終えると、悟りを開いたような顔をして言ってきた。



「やっぱり、シチュエーション大事だよね、うん。いつもと違う変態プレイやってみよ?」

「……いつもわりと、変態っぽいかも」

「えっ、マジか。いや、もっとがんばろ?  梓乃ちゃんのほうからしたいって言ってさ」



 ごちそうさまを言うと彰人が俺を引っ張るようにして店をでる。引っ張られる先をみて、俺は首をかしげた。駅の方向じゃなかったのだ。

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