56 / 167
Canneles de Bordeaux~もっと甘く~
30(1)
しおりを挟む
車に乗っているときの時間、車から降りて智駿さんの部屋に向かうまでの時間、そして扉をあけて玄関に入るまでの時間。一秒一秒がここまで長く感じることは、今まであっただろうか。時間は長く感じるのに心臓の鼓動はどんどん速くなっていって、時間感覚が歪んでいく感じが苦しい。
扉を閉じた瞬間に、俺は智駿さんにキスをした。
早とちりで智駿さんと距離を感じていたこの数日、そして再び縮まった距離に喜び溢れて爆発した愛おしさ。いろんな気持ちがあふれて、たまらなかった。
「あっ……」
智駿さんからの熱も、いつもよりも熱い。
まるで初めてしたキスのようにドキドキして、それでも初めてのキスよりも激しくて。夢中で舌をまぐわらせているのに、意識は次第に震えだす下半身に。腰が砕けて立つことができなくなってきて、智駿さんにしがみつく腕の力でなんとか立っている。
脚がガクガクとしすぎて立っていられなくなりそうになっても、智駿さんの激しいキスには耐えられない。気づけばもう限界がやってきていて、がくりと俺が崩れ落ちそうになったからか、智駿さんに身体を押されて壁に押し付けられる。
「んっ……んん……」
俺からキスをしたのに。主導権はいつの間にか智駿さんが握ってた。俺は智駿さんと壁のあいだに閉じ込められて、手首を掴まれて、唇を貪られていた。
立って、いられない。頭の中がふわふわして真っ白になって、智駿さんに全てを委ねる。舌を絡めることすらできなくなって、俺はただ智駿さんに口内を掻き回されている。口の中にも性感帯ってあったんだ、そう思うくらいに気持ちよくて、感じてしまう。
「んんッ……!」
ぐん、と膝で軽く股間を押し上げられた。ズクンッ、と股間から脳天を貫くような快感を感じて俺はビクッ、と跳ね上がる。それと同時に智駿さんが俺を開放したから……俺はその場にずるずると座り込んでしまった。
「う……ぁ……」
ビクンッ、ビクンッ……小さく震えながら、俺は座り込む。
キスで、イっちゃった……。
智駿さんへの想いで溢れかえっている今。俺は智駿さんから何をされてもイクんだと思う。キスでイけたことが嬉しくて、くったりと、はあはあと壁に寄りかかっていると、智駿さんが脇に手を突っ込んできて俺を立たせた。
「ん……ぁ、」
ふらふらになりながら、俺は歩き出す。服を脱がされながら、そして俺も必死に智駿さんのシャツのボタンを外しながら、二人で部屋に向かっていった。脱いだ服が点々と玄関からベッドの間に散らかってゆく。待てない、はやく貪りたい、そんな気持ちがどんどん迫ってきていた。
「あっ……」
ドサ、と勢いよくベッドに押し倒される。はあ、と智駿さんの唇から溢れる吐息が、ひどく色っぽい。
智駿さんの瞳は、いつもよりも熱い。その灼熱に、俺の全身が焼かれてしまう。どこか荒っぽい智駿さんの手つき、もしかしたら智駿さんに余裕がないのかもしれない。まだ俺の肌に張り付く布たちを乱暴に剥ぎ取られて、それは床に投げ捨てられる。
扉を閉じた瞬間に、俺は智駿さんにキスをした。
早とちりで智駿さんと距離を感じていたこの数日、そして再び縮まった距離に喜び溢れて爆発した愛おしさ。いろんな気持ちがあふれて、たまらなかった。
「あっ……」
智駿さんからの熱も、いつもよりも熱い。
まるで初めてしたキスのようにドキドキして、それでも初めてのキスよりも激しくて。夢中で舌をまぐわらせているのに、意識は次第に震えだす下半身に。腰が砕けて立つことができなくなってきて、智駿さんにしがみつく腕の力でなんとか立っている。
脚がガクガクとしすぎて立っていられなくなりそうになっても、智駿さんの激しいキスには耐えられない。気づけばもう限界がやってきていて、がくりと俺が崩れ落ちそうになったからか、智駿さんに身体を押されて壁に押し付けられる。
「んっ……んん……」
俺からキスをしたのに。主導権はいつの間にか智駿さんが握ってた。俺は智駿さんと壁のあいだに閉じ込められて、手首を掴まれて、唇を貪られていた。
立って、いられない。頭の中がふわふわして真っ白になって、智駿さんに全てを委ねる。舌を絡めることすらできなくなって、俺はただ智駿さんに口内を掻き回されている。口の中にも性感帯ってあったんだ、そう思うくらいに気持ちよくて、感じてしまう。
「んんッ……!」
ぐん、と膝で軽く股間を押し上げられた。ズクンッ、と股間から脳天を貫くような快感を感じて俺はビクッ、と跳ね上がる。それと同時に智駿さんが俺を開放したから……俺はその場にずるずると座り込んでしまった。
「う……ぁ……」
ビクンッ、ビクンッ……小さく震えながら、俺は座り込む。
キスで、イっちゃった……。
智駿さんへの想いで溢れかえっている今。俺は智駿さんから何をされてもイクんだと思う。キスでイけたことが嬉しくて、くったりと、はあはあと壁に寄りかかっていると、智駿さんが脇に手を突っ込んできて俺を立たせた。
「ん……ぁ、」
ふらふらになりながら、俺は歩き出す。服を脱がされながら、そして俺も必死に智駿さんのシャツのボタンを外しながら、二人で部屋に向かっていった。脱いだ服が点々と玄関からベッドの間に散らかってゆく。待てない、はやく貪りたい、そんな気持ちがどんどん迫ってきていた。
「あっ……」
ドサ、と勢いよくベッドに押し倒される。はあ、と智駿さんの唇から溢れる吐息が、ひどく色っぽい。
智駿さんの瞳は、いつもよりも熱い。その灼熱に、俺の全身が焼かれてしまう。どこか荒っぽい智駿さんの手つき、もしかしたら智駿さんに余裕がないのかもしれない。まだ俺の肌に張り付く布たちを乱暴に剥ぎ取られて、それは床に投げ捨てられる。
11
お気に入りに追加
193
あなたにおすすめの小説
少年野球で知り合ってやけに懐いてきた後輩のあえぎ声が頭から離れない
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
少年野球で知り合い、やたら懐いてきた後輩がいた。
ある日、彼にちょっとしたイタズラをした。何気なく出したちょっかいだった。
だがそのときに発せられたあえぎ声が頭から離れなくなり、俺の行為はどんどんエスカレートしていく。
部室強制監獄
裕光
BL
夜8時に毎日更新します!
高校2年生サッカー部所属の祐介。
先輩・後輩・同級生みんなから親しく人望がとても厚い。
ある日の夜。
剣道部の同級生 蓮と夜飯に行った所途中からプチッと記憶が途切れてしまう
気づいたら剣道部の部室に拘束されて身動きは取れなくなっていた
現れたのは蓮ともう1人。
1個上の剣道部蓮の先輩の大野だ。
そして大野は裕介に向かって言った。
大野「お前も肉便器に改造してやる」
大野は蓮に裕介のサッカーの練習着を渡すと中を開けて―…
少年ペット契約
眠りん
BL
※少年売買契約のスピンオフ作品です。
↑上記作品を知らなくても読めます。
小山内文和は貧乏な家庭に育ち、教育上よろしくない環境にいながらも、幸せな生活を送っていた。
趣味は布団でゴロゴロする事。
ある日学校から帰ってくると、部屋はもぬけの殻、両親はいなくなっており、借金取りにやってきたヤクザの組員に人身売買で売られる事になってしまった。
文和を購入したのは堂島雪夜。四十二歳の優しい雰囲気のおじさんだ。
文和は雪夜の養子となり、学校に通ったり、本当の子供のように愛された。
文和同様人身売買で買われて、堂島の元で育ったアラサー家政婦の金井栞も、サバサバした性格だが、文和に親切だ。
三年程を堂島の家で、呑気に雪夜や栞とゴロゴロした生活を送っていたのだが、ある日雪夜が人身売買の罪で逮捕されてしまった。
文和はゴロゴロ生活を守る為、雪夜が出所するまでの間、ペットにしてくれる人を探す事にした。
※前作と違い、エロは最初の頃少しだけで、あとはほぼないです。
※前作がシリアスで暗かったので、今回は明るめでやってます。
僕が玩具になった理由
Me-ya
BL
🈲R指定🈯
「俺のペットにしてやるよ」
眞司は僕を見下ろしながらそう言った。
🈲R指定🔞
※この作品はフィクションです。
実在の人物、団体等とは一切関係ありません。
※この小説は他の場所で書いていましたが、携帯が壊れてスマホに替えた時、小説を書いていた場所が分からなくなってしまいました😨
ので、ここで新しく書き直します…。
(他の場所でも、1カ所書いていますが…)
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
出産は一番の快楽
及川雨音
BL
出産するのが快感の出産フェチな両性具有総受け話。
とにかく出産が好きすぎて出産出産言いまくってます。出産がゲシュタルト崩壊気味。
【注意事項】
*受けは出産したいだけなので、相手や産まれた子どもに興味はないです。
*寝取られ(NTR)属性持ち攻め有りの複数ヤンデレ攻め
*倫理観・道徳観・貞操観が皆無、不謹慎注意
*軽く出産シーン有り
*ボテ腹、母乳、アクメ、授乳、女性器、おっぱい描写有り
続編)
*近親相姦・母子相姦要素有り
*奇形発言注意
*カニバリズム発言有り
肌が白くて女の子みたいに綺麗な先輩。本当におしっこするのか気になり過ぎて…?
こじらせた処女
BL
槍本シュン(やりもとしゅん)の所属している部活、機器操作部は2つ上の先輩、白井瑞稀(しらいみずき)しか居ない。
自分より身長の高い大男のはずなのに、足の先まで綺麗な先輩。彼が近くに来ると、何故か落ち着かない槍本は、これが何なのか分からないでいた。
ある日の冬、大雪で帰れなくなった槍本は、一人暮らしをしている白井の家に泊まることになる。帰り道、おしっこしたいと呟く白井に、本当にトイレするのかと何故か疑問に思ってしまい…?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる