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第十二章:スイートアンドビター
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水族館をでると、ちか、と太陽の光が刺さってきた。はっとして空を見上げれば、空の底が突き抜けたような青が広がっていた。朝のどんよりとしてた天気が嘘のよう。本館から門の側にあるバス停までは、少し距離がある。二人は太陽の光を堪能するようにのんびりと、そこまで向かっていった。
「そういえば、波折先輩、なんで雨が好きなんですか? やんじゃいましたけど……」
「音が好きかな。聞いていると落ち着くっていうか……」
「ああ、それはわかります! 室内で音を聞いているぶんには雨は好きかも」
「外にでるとやっぱり晴れのほうがいいかなって思うけどね」
地面の水たまりや、建物に付着する水滴が太陽の光を反射して眩しい。波折も眩しそうにしながら歩いていて、そんな様子も可愛らしかった。
「あ……波折先輩、あれ」
「え?」
ふと、沙良は空を見上げて見つけた。虹だ。青空に、虹が架かっている。
「虹とか久しぶりにみました! ね、先輩!」
「……うん」
波折は虹を見上げ、目を細める。さっと吹いた風が波折の前髪をさらさらと揺らしていた。
「そういえば、波折先輩、なんで雨が好きなんですか? やんじゃいましたけど……」
「音が好きかな。聞いていると落ち着くっていうか……」
「ああ、それはわかります! 室内で音を聞いているぶんには雨は好きかも」
「外にでるとやっぱり晴れのほうがいいかなって思うけどね」
地面の水たまりや、建物に付着する水滴が太陽の光を反射して眩しい。波折も眩しそうにしながら歩いていて、そんな様子も可愛らしかった。
「あ……波折先輩、あれ」
「え?」
ふと、沙良は空を見上げて見つけた。虹だ。青空に、虹が架かっている。
「虹とか久しぶりにみました! ね、先輩!」
「……うん」
波折は虹を見上げ、目を細める。さっと吹いた風が波折の前髪をさらさらと揺らしていた。
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