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エリーナ・クルド

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「お父様私、貴族のめんどくさい生活から逃げたいですわ。そのために魔法師団に入りたいです。いいえ入りますわ」

元々自由奔放な私であった。この王国シルカルドで琥珀色に灰色の目を持つ侯爵令嬢であるエリーナ・クルドという名前を持っている私は、鬼ごっこ、かくれんぼ、厨房へのイタズラ、虫取り·····などどこぞの悪ガキのような生活をしていた時期があった

そんな私であったけど周りの人間は私をやりたいようにやらせてくれたのだ。淑女教育はぴっちりされたけれど。

そして今17の私は婚約者の居ない乗り遅れ女ということでもあり侯爵家にとっては痛手なのだ。出ていきたいところである。


「何言ってるのエリー!ダメよ!たとえ皺が増えるまで独身でもここにいていいのよ!」

「静かだと思ったらいきなり何をエリー!俺は絶対に嫌だぞ!」

言われると思ってましたよ?思ってました!えぇもちろん想定内です。そう言われて引き下がるとでも?私が?

「いいえ、これは私の意思ですお母様お兄様。確かに家の迷惑になりたくないという気持ちはありますが堅苦しい物が元々好きではないのですよ。わかってください。」

私を止めにかかっているのは琥珀色の髪に翡翠色の目を持つクレアお母様とミルクティー色の髪と翡翠色の目を持つラルクお兄様。ですがこの悪ガキは諦めません。いくら大好きなお母様とお兄様でも私を止められないんです!

「何故貴族を抜け出したいだけなのに武力も必要で大変な魔法師団を選ぶんだい?エリー」

こう私に冷静に聞いてきたのお父様でありミルクティー色の髪と藍色の目を持つセリエル・クルド侯爵である。私の性格はお父様に似たのかなぁ。。おっと話がそれましたわ。

「私は幼い頃から令嬢としてはおかしな事ですが運動が好きでしたわ。知ってますでしょ?今でもお父様に剣術を教えて貰っていますしできる方ですわ。

魔力もある方だと思っています。やってみたいのです。貴族じゃなく自分を隠さないで生きたいのです。それに魔法師団は爵位はないですが称えられます。王国での地位も低いものではありません。お父様。」

これは本音。ずっと思ってたこと。自分の令嬢らしくないことも認めて欲しかったそれが普通である世界に行きたかった。思う人によっては不快だろう。だけど私はそう思うのだ。それが私はエリーナだから


お父様は少し黙ってから
「お前の好きなようにしなさい。クルド家ののことはまかせなさい。
だが国王には話さないとな。侯爵令嬢なんだ。それが言わないでバレた時反逆罪と思われるかもしれん。

あと一つ条件を。学園はあと1年だ。1年間は行きなさい魔法師団にはその間も行ってくれて構わない。それが出来ないならダメだ」

「分かりましたお父様。それで大丈夫ですわ。ありがとうございます」

「お父様いくらエリーでもそれは!!」

「セリエル!なんてことを言うの!」

「いいじゃないか。ここまで頑張ってくれたよエリーは、なぁエリーこれだけは忘れないでくれどこに行ってもエリーナはクルド家の。俺の家族だ」

そう。お父様はいつも心配してくれる。欲しい言葉を言ってくれる。いい家族ですわ。

とこの日の朝の朝食は色々な意味で思い出になった。

お母様·····地味に私の事ディスったことは忘れませんから·····
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