アイルくん何してるの??

らう

文字の大きさ
上 下
2 / 4

アイルくんと勉強

しおりを挟む
コロコロコロ…

「ふむふむ昆虫の脚は1番の9本」

コロコロコロ…

「虫眼鏡で見ていいものは3番の太陽」

コロコロコロ…

「なぜ血液は赤いのか、2番の出血した時危ないとすぐわかるためねなるほど!

よーっしぜんぶとけ「てませんよアホ!」あいたっ!」

イタタ…デコピンされた。解せぬ。

「全くあなたって人は鉛筆で適当に出た数字で問題とくなんてどんだけアホなんですか?バカなんですか!?」

「これは伝説の鉛筆転がしだよ…?」

「何またバカなことを…ほら見てご覧なさい解答一つもあってませんよ!全部やりなおしです!」

「なんとっ!?」

答案用紙と答えを見比べると一つもあっていない。

「ちぇっ、隣のクラスのタナカー君に教わって作ったのにな…」

「誰ですかその人」

「だから隣のクラスのタナカーくん。倭国出身らしいよ」

「ああ、あの忍者が有名な倭国ですね」

「そうそう、勉強したくないなーって声出しながら廊下歩いてる時に伝授してもらったの。
あっその時ジェイのことメガネ萌えだよね。とか言ってたけどどういう意味?」

「なるほど…そのタナカーくんが言っていることは私もよくわかりませんが。ちょっとそのタナカーくんとはお話が必要なようです。ちょっと席を外しますがちゃんと勉強の続きしてて下さいね。」

ジェイクはそういうと教室から出て行った。

「はぁ、俺だけ一人教室に残って勉強なんてやだよ~先生ったら酷いんだから~。」

なぜアイルが放課後残って勉強しているかというと…
試験全部赤点だったからである。

もーやだ~っと机に突っ伏していると教室の扉が開かれる。

「アイルっ!まだ勉強しているのかい?」

教室に入ってきたのは皇太子のレオンハルトだった。
レオンハルトは入ってくるなり俺の目の前の席に座ってニコニコ笑っている。

「んーそう。伝説の鉛筆転がしを使って問題解いたら全部外れてたの…」

「伝説の鉛筆転がし??」

「これみて…これが伝説の鉛筆転がしなんだ」
俺はそう言って鉛筆転がしをレオンハルトに見せる。

「なんか数字が書いてあるね。」

「これを転がして出た数字の答えを書くの。」

「なるほどっ!」

「でもね~?一つもあってなかったんだ…タナカーくんは嘘つきだ。」
しゅんっとするとレオは目をギラリとさせた。

「そのタナカーってやつはアイルを騙したのかい?」

「騙したっていうか…当たらなかった…」

「そっか…アイルそのタナカーって奴はどこのどいつだい?」

「えっと隣のクラスだよ。」

「ちょっとそのタナカーくんとお話ししてくるね。」

「レオも行くの?行ってらっしゃい」
レオは目を血走らせながら教室から出て行った。

全く2人とも俺を置いてタナカー君とお喋りしたいなんて酷いな!
とりあえず答案用紙に書いた物を一度消しゴムで消し自分で解き始める。

「えっと~リトマス試験紙は何を調べるか。えっと何だっけなんか、アルミホイル何ちゃらとかじゃなかったっけでもここの中にアルミホイルないし…なんか似てるアルカリ性って書いてあるやつでも選んどこ…」

問題にうーんっと唸っていると教室の扉が開いた。

「アイル」

「ラグナーじゃん」

「まだ終わっていないのか?」

ラグナーは俺の答案用紙を覗き込むように見てくる。

「さっき一度解いたんだけどね、全部外れてたからやり直しさせられてるの」

「は?こんな簡単な問題を全部外すだと?流石にバカなお前でもそこまではないだろう。」

「この伝説の鉛筆転がしを使ったら全部外した」
そう言って鉛筆転がしを見せる。

「なんだこれは?」

「転がして出た数字を書くの。」

「お前が考えたのか?」

「ううん。隣のクラスのタナカーくんだよ。」

「なるほど。そのタナカーとやらに伝授された鉛筆転がしを使ったら時間を無駄にしたってことだな。」

「うん。わからないけど多分そう。」

「わかった。ちょっとそいつと話が必要なようだ。戻ってくるから待ってろ」

ラグナーは腰にある剣に手を這わせながら教室から出て行った。

どこからか悲鳴が聞こえたような気もするが気のせいだろう。
3人が帰ってくるまでに問題を終わらせようとせっせと手を動かす。

全部問題を解き終えた頃に3人が一緒に教室に戻ってきた。

「アイルそのクソ鉛筆は捨てようね♡」

「おっ、ちゃんと自分で解けたんだなえらいえらい」

「もうあの猿の力なんて借りるんじゃありませんよ?」

3人はスッキリした顔をしていた。よくわからないけどよかったね。


次の日隣のクラスのタナカーくんが土下座しに来た。

「クロフォードごめん!!!俺が悪かった!!」

「え、なにが???」














しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

膀胱を虐められる男の子の話

煬帝
BL
常におしがま膀胱プレイ 男に監禁されアブノーマルなプレイにどんどんハマっていってしまうノーマルゲイの男の子の話 膀胱責め.尿道責め.おしっこ我慢.調教.SM.拘束.お仕置き.主従.首輪.軟禁(監禁含む)

兄たちが弟を可愛がりすぎです

クロユキ
BL
俺が風邪で寝ていた目が覚めたら異世界!? メイド、王子って、俺も王子!? おっと、俺の自己紹介忘れてた!俺の、名前は坂田春人高校二年、別世界にウィル王子の身体に入っていたんだ!兄王子に振り回されて、俺大丈夫か?! 涙脆く可愛い系に弱い春人の兄王子達に振り回され護衛騎士に迫って慌てていっもハラハラドキドキたまにはバカな事を言ったりとしている主人公春人の話を楽しんでくれたら嬉しいです。 1日の話しが長い物語です。 誤字脱字には気をつけてはいますが、余り気にしないよ~と言う方がいましたら嬉しいです。

堕ちた父は最愛の息子を欲に任せ犯し抜く

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

プロデューサーの勃起した乳首が気になって打ち合わせに集中できない件~試される俺らの理性~【LINE形式】

あぐたまんづめ
BL
4人の人気アイドル『JEWEL』はプロデューサーのケンちゃんに恋してる。だけどケンちゃんは童貞で鈍感なので4人のアプローチに全く気づかない。思春期の女子のように恋心を隠していた4人だったが、ある日そんな関係が崩れる事件が。それはメンバーの一人のLINEから始まった。 【登場人物】 ★研磨…29歳。通称ケンちゃん。JEWELのプロデューサー兼マネージャー。自分よりJEWELを最優先に考える。仕事一筋だったので恋愛にかなり疎い。童貞。 ★ハリー…20歳。JEWELの天然担当。容姿端麗で売れっ子モデル。外人で日本語を勉強中。思ったことは直球で言う。 ★柘榴(ざくろ)…19歳。JEWELのまとめ役。しっかり者で大人びているが、メンバーの最年少。文武両道な大学生。ケンちゃんとは義兄弟。けっこう甘えたがりで寂しがり屋。役者としての才能を開花させていく。 ★琥珀(こはく)…22歳。JEWELのチャラ男。ヤクザの息子。女たらしでホストをしていた。ダンスが一番得意。 ★紫水(しすい)…25歳。JEWELのお色気担当。歩く18禁。天才子役として名をはせていたが、色々とやらかして転落人生に。その後はゲイ向けAVのネコ役として活躍していた。爽やかだが腹黒い。

【完結】ハードな甘とろ調教でイチャラブ洗脳されたいから悪役貴族にはなりたくないが勇者と戦おうと思う

R-13
BL
甘S令息×流され貴族が織りなす 結構ハードなラブコメディ&痛快逆転劇 2度目の人生、異世界転生。 そこは生前自分が読んでいた物語の世界。 しかし自分の配役は悪役令息で? それでもめげずに真面目に生きて35歳。 せっかく民に慕われる立派な伯爵になったのに。 気付けば自分が侯爵家三男を監禁して洗脳していると思われかねない状況に! このままじゃ物語通りになってしまう! 早くこいつを家に帰さないと! しかし彼は帰るどころか屋敷に居着いてしまって。 「シャルル様は僕に虐められることだけ考えてたら良いんだよ?」 帰るどころか毎晩毎晩誘惑してくる三男。 エロ耐性が無さ過ぎて断るどころかどハマりする伯爵。 逆に毎日甘々に調教されてどんどん大好き洗脳されていく。 このままじゃ真面目に生きているのに、悪役貴族として討伐される運命が待っているが、大好きな三男は渡せないから仕方なく勇者と戦おうと思う。 これはそんな流され系主人公が運命と戦う物語。 「アルフィ、ずっとここに居てくれ」 「うん!そんなこと言ってくれると凄く嬉しいけど、出来たら2人きりで言って欲しかったし酒の勢いで言われるのも癪だしそもそも急だし昨日までと言ってること真逆だしそもそもなんでちょっと泣きそうなのかわかんないし手握ってなくても逃げないしてかもう泣いてるし怖いんだけど大丈夫?」 媚薬、緊縛、露出、催眠、時間停止などなど。 徐々に怪しげな薬や、秘密な魔道具、エロいことに特化した魔法なども出てきます。基本的に激しく痛みを伴うプレイはなく、快楽系の甘やかし調教や、羞恥系のプレイがメインです。 全8章128話、11月27日に完結します。 なおエロ描写がある話には♡を付けています。 ※ややハードな内容のプレイもございます。誤って見てしまった方は、すぐに1〜2杯の牛乳または水、あるいは生卵を飲んで、かかりつけ医にご相談する前に落ち着いて下さい。 感想やご指摘、叱咤激励、有給休暇等貰えると嬉しいです!ノシ

兄たちが溺愛するのは当たり前だと思ってました

不知火
BL
温かい家族に包まれた1人の男の子のお話 爵位などを使った設定がありますが、わたしの知識不足で実際とは異なった表現を使用している場合がございます。ご了承ください。追々、しっかり事実に沿った設定に変更していきたいと思います。

私の彼氏は義兄に犯され、奪われました。

天災
BL
 私の彼氏は、義兄に奪われました。いや、犯されもしました。

掃除中に、公爵様に襲われました。

天災
BL
 掃除中の出来事。執事の僕は、いつものように庭の掃除をしていた。  すると、誰かが庭に隠れていることに気が付く。  泥棒かと思い、探していると急に何者かに飛び付かれ、足をかけられて倒れる。  すると、その「何者か」は公爵であったのだ。

処理中です...