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7 何もない日の予定を無理に作った週末のマシロ。
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二人の後輩がスッキリとしたメッセージを残したのに、コタロには何も連絡が出来ずにいた。勿論コタロからも無し。
お礼くらいあってもいいのに。
それも言葉でもらったから、それで満足すべきなんだろうか?
静かな携帯を見つめたまま夜になった。
その内ゆっくり明日になるだろう。
月曜日、また一週間が始まる。
「真白~。」
会社に入る前に後ろから手をかけられて呼ばれた。
「おはよう。美乃梨。」
成美ちゃんの先輩、私の同期の友達だ。
「どうだった?成美ちゃんは気に入ったっぽい?」
「まあまあかな。男の子は本当に弱虫だから、もしかして成美ちゃんが引っ張ってくれないと先には進まないかもしれない。」
「そこはほら、もっと面倒見てあげてよ。」
「う~ん、それがちょっと無理。私は喧嘩しちゃったから、しばらくは見守るだけ。」
「なんでよ。どうなったらそんな事になるのよ。」
「自分でもよくわからない。つい油断しちゃったんだと思う。」
「もう。じゃあ、直接聞いちゃおう。」
「まあ、それもありかも。後はよろしく。」
「まあ、そっちはいいけど、そろそろ自分のための時間を作ってよ。飲みに行こう。」
「なんだか最近酒癖悪いみたい。もう少し大人しくするつもりなの。」
「何でそんな面倒な癖を身につけたの?じゃあ、飲まないで、食べる方でもいいし。」
「それは寂しい。」
「じゃあ、三杯くらいにするとか。」
「そこで止まれる自信は半分だけだなあ。」
「懲りてないな。」
「うん。」
「とりあえず、今度誘うから。」
そう言われて、曖昧に笑顔を返し、手を振り返した。
月曜日の朝から元気だなあ・・・。
席につきながらそう思う。
きっと直接聞いてるんだろうなあ。
成美ちゃんも隠せないよね、ごめんね・・・・。
でも、どうなったんだろう?
気にはなっても、私だってコタロにばかりかまけてられないの、仕事仕事。
それからは美乃梨に何かを聞くことも聞かれることも聞かされることもなく、成美ちゃんとも会うこともなく。
コタロからは相変わらず何のメッセージもなく。
よって詳細不明のまま。
月曜日には先は長いって思うけど、それなりに仕事をしてると、あっという間に週の後半になる。
週末に向けて、ゆっくりのんびりできる金曜日の夜に向けて、ひたすら満員電車に揺られる。
季節は夏へ。
とっくに夏の商品は出揃い、今は秋に向けてのラインも予定が立ったところだ。
商品の季節は常に一歩前を進んでいる。
水着の季節は終わってるのだ。
他にも髪用の美容クリームもおおむね評価はいい。
私も気にいってる。
後はホテルへの売り込みを私はどんどんとやるべき。
サンプルをたくさんバッグに入れて、ホテルやおしゃれ系ジムなどに売り込んでいく。
女性なら名前を知ってても普通と思うのに、たいていは男性が交渉の窓口だったりする。
そこで女性の担当者さんだとブランド力は分かってくれるけど、そうそう簡単に話しは進まない。
コタロのところも本当にライバルなのだ。
あのホテルの返事はまだもらえてない。
来週くらい再訪してみようか?
一歩出遅れた感じだったのが悔しい。
それにしても最近のカプセルホテルのおしゃれな事。
更におしゃれ系ジムの多彩な事。
健康であるためにはおしゃれじゃなくてはいけない、そんな感じだ。
どうでもいいゆるっとした服でマシーンに向き合うんじゃなくて、きちんとしたスタイルの分かる服で、ホストの様にキメキメのパーソナルトレーナーについて、もしくはノリのいいクラブ風の場所に通う感じで。
その同じ料金なら、エステの部分コースで楽して痩せたい、そう思うかも。
人の価値観は多様だし、何にお金をかけるのかも人それぞれ。
仕事終わりや週末にこんなところで健康的に運動してるなんて、何て充実してるんだろう。
でも終わった後、うっかり食事にも行けない。
お腹空きそうなのに。
すっごく食べてしまいそうじゃない。
そしてそんなところとは無縁に平日の夜もすごし、週末の予定も静かな私。
今週はどうしようかなあ、コタロのおばさんにアンケート用紙をお願いしてもいいけどなあ・・・・。
コアなターゲット層よりはちょっと年齢高めだけど、貴重な意見を聞くことも必要。
ただとっくに感想の聴収時期は終わってるし、あれはサンプルじゃなかった。
ただ、コタロに会ってどうなったか聞いてみて、必要なら援護をしてもいいかなあって思った。
そう思ったからか、そうしようと思い込んで、準備にとりかかった。
クローゼットの商品から今度はネイル用オイル美容液を取り出す。
マニキュアを付けない人にとっても、光沢が出てツヤツヤとした爪になるので売れてる商品だ。爪にも栄養剤をあげる時代なのだ。
本当に女子はどこまでも手抜きが出来ない!
それをお土産にして、バッグに入れた。
実家よりまずコタロの家に行く。
今日は途中で会うこともなく、一人で玄関に立った。
「あら、いらっしゃいマシロちゃん。この間は虎太郎がお世話になったみたいで、すっかり酔っぱらったって言ってたけど、迷惑かけなかった?」
「はい、大丈夫です。すみません、ちょっとお互いに飲み過ぎたんです。」
「そうね、初めての外泊なのに照れもなく普通に帰ってきたしね。」
「ははは・・・・まあ、そうでしょうね。」
「おばさん、この間の髪の商品はどうですか?」
「いつもありがとう。本当に朝の乾燥がなくてまとまりがいいし。スルッとブラシが通っていいわね。」
「そうですか、良かったです。これは爪用の美容液です。こっちもつけたまましばらく乾燥させてください。爪への栄養剤です、ツヤツヤと光沢も出て綺麗になりますよ。」
「ありがとう。試してみるね。」
「今日はコタロは?」
「さっき出かけて、ちょっと留守なの。」
「ああ、そうか、残念。・・・・・デートかな?」
「まさか。あんまりダラダラしてたらお腹空かないからって、その辺散歩してるだけだと思うから、上がって待つ?」
「いいえ、部屋に戻って連絡入れて、返事を待ちます。じゃあ、爪もピカピカにしてみてください。」
「いつもありがとうね。じゃあ、虎太郎が帰ってきたら伝えるから。」
「はい。じゃあ、お邪魔しました。」
残念。留守だった。
でもゴロゴロダラダラは変わりないみたい。
今週もそうなんだ・・・・・。
自分の家に戻って、同じ商品を母親に渡す。
『コタロ、実家に来てるんだけど、会える?』
悩むよりシンプルに。
コタロに連絡を入れて返事を待つ。
母親にも感想を聞いた。
バスルームの商品は定期的に補充してる。
それでもずっと郵送することが多かったけど。
「珍しいじゃない、どうかしたのって、心配になるけど。」
連絡もせず、特別な用もないのに帰って来てる娘をいぶかしく思ったらしい。
「ああ、コタロと偶然会ったからこの間飲んだの。それでちょっと用があって。」
「約束してたの?」
「してない。いつもゴロゴロしてるっておばさんが言ってたから、いると思ったんだけど。」
「出かけてるの?」
「散歩だろうって。」
「本当にあの頃からするとすっかり大きくなってね。懐かしいわね。弟の様に面倒見てて、ままごとの相手もさせて、宿題までさせてたじゃない。」
「宿題?そんな事あった?」
「平仮名の書き取りよ。薄い下書きの線をなぞるだけだって言い張って、虎太郎君にやらせてたじゃない。」
「そうだったかな?覚えてないなあ。」
小さすぎて、昔過ぎて、自分の中から消えていった記憶はたくさんあるんだと思う。
それは忘れ去るには本当に大切だと思うのに。
すべてをそのまま残してはおけなかった事を残念に思った。
部屋の飾り棚からアルバムを取り出す。
自分が映ってる写真の中、急に隣に虎太郎がいるようになって、ある時からまったくいなくなった。
あまりにも普通の遊び仲間過ぎて、あんまり写真に残ってるものはない。
むしろ小さい頃は両親と自分、小学生以降は友達の中の自分、そんな感じだ。
それでも隠し撮りされた二人の写真が少しはある。
二人で遊んでる時、じゃれ合うような時間、疲れて寝てる時、同じリズムの寝息まで気こえそうな二人の姿など。
並んだ写真の中から虎太郎が消えてからも、私は普通に笑ってる。
たくさんの笑顔の中にいる。
道ですれ違っても手を振るくらいだった。
ちょっとだけ立ち止まっても、元気なのを確認するくらいの挨拶レベルで。
それなのにさっきからずっと返事を待ってる。
鳴らない携帯を気にしないふりして、それでもずっとポケットに入ってるのを感じてる。
話があるって書いたのに、何を話すのか自分でも分かってない。
成美ちゃんの事、そして・・・・。
しばらくして返事が来た。
私の家に来てくれるらしい。
何を話そう・・・・。
今度はそれを考えなきゃ。
お礼くらいあってもいいのに。
それも言葉でもらったから、それで満足すべきなんだろうか?
静かな携帯を見つめたまま夜になった。
その内ゆっくり明日になるだろう。
月曜日、また一週間が始まる。
「真白~。」
会社に入る前に後ろから手をかけられて呼ばれた。
「おはよう。美乃梨。」
成美ちゃんの先輩、私の同期の友達だ。
「どうだった?成美ちゃんは気に入ったっぽい?」
「まあまあかな。男の子は本当に弱虫だから、もしかして成美ちゃんが引っ張ってくれないと先には進まないかもしれない。」
「そこはほら、もっと面倒見てあげてよ。」
「う~ん、それがちょっと無理。私は喧嘩しちゃったから、しばらくは見守るだけ。」
「なんでよ。どうなったらそんな事になるのよ。」
「自分でもよくわからない。つい油断しちゃったんだと思う。」
「もう。じゃあ、直接聞いちゃおう。」
「まあ、それもありかも。後はよろしく。」
「まあ、そっちはいいけど、そろそろ自分のための時間を作ってよ。飲みに行こう。」
「なんだか最近酒癖悪いみたい。もう少し大人しくするつもりなの。」
「何でそんな面倒な癖を身につけたの?じゃあ、飲まないで、食べる方でもいいし。」
「それは寂しい。」
「じゃあ、三杯くらいにするとか。」
「そこで止まれる自信は半分だけだなあ。」
「懲りてないな。」
「うん。」
「とりあえず、今度誘うから。」
そう言われて、曖昧に笑顔を返し、手を振り返した。
月曜日の朝から元気だなあ・・・。
席につきながらそう思う。
きっと直接聞いてるんだろうなあ。
成美ちゃんも隠せないよね、ごめんね・・・・。
でも、どうなったんだろう?
気にはなっても、私だってコタロにばかりかまけてられないの、仕事仕事。
それからは美乃梨に何かを聞くことも聞かれることも聞かされることもなく、成美ちゃんとも会うこともなく。
コタロからは相変わらず何のメッセージもなく。
よって詳細不明のまま。
月曜日には先は長いって思うけど、それなりに仕事をしてると、あっという間に週の後半になる。
週末に向けて、ゆっくりのんびりできる金曜日の夜に向けて、ひたすら満員電車に揺られる。
季節は夏へ。
とっくに夏の商品は出揃い、今は秋に向けてのラインも予定が立ったところだ。
商品の季節は常に一歩前を進んでいる。
水着の季節は終わってるのだ。
他にも髪用の美容クリームもおおむね評価はいい。
私も気にいってる。
後はホテルへの売り込みを私はどんどんとやるべき。
サンプルをたくさんバッグに入れて、ホテルやおしゃれ系ジムなどに売り込んでいく。
女性なら名前を知ってても普通と思うのに、たいていは男性が交渉の窓口だったりする。
そこで女性の担当者さんだとブランド力は分かってくれるけど、そうそう簡単に話しは進まない。
コタロのところも本当にライバルなのだ。
あのホテルの返事はまだもらえてない。
来週くらい再訪してみようか?
一歩出遅れた感じだったのが悔しい。
それにしても最近のカプセルホテルのおしゃれな事。
更におしゃれ系ジムの多彩な事。
健康であるためにはおしゃれじゃなくてはいけない、そんな感じだ。
どうでもいいゆるっとした服でマシーンに向き合うんじゃなくて、きちんとしたスタイルの分かる服で、ホストの様にキメキメのパーソナルトレーナーについて、もしくはノリのいいクラブ風の場所に通う感じで。
その同じ料金なら、エステの部分コースで楽して痩せたい、そう思うかも。
人の価値観は多様だし、何にお金をかけるのかも人それぞれ。
仕事終わりや週末にこんなところで健康的に運動してるなんて、何て充実してるんだろう。
でも終わった後、うっかり食事にも行けない。
お腹空きそうなのに。
すっごく食べてしまいそうじゃない。
そしてそんなところとは無縁に平日の夜もすごし、週末の予定も静かな私。
今週はどうしようかなあ、コタロのおばさんにアンケート用紙をお願いしてもいいけどなあ・・・・。
コアなターゲット層よりはちょっと年齢高めだけど、貴重な意見を聞くことも必要。
ただとっくに感想の聴収時期は終わってるし、あれはサンプルじゃなかった。
ただ、コタロに会ってどうなったか聞いてみて、必要なら援護をしてもいいかなあって思った。
そう思ったからか、そうしようと思い込んで、準備にとりかかった。
クローゼットの商品から今度はネイル用オイル美容液を取り出す。
マニキュアを付けない人にとっても、光沢が出てツヤツヤとした爪になるので売れてる商品だ。爪にも栄養剤をあげる時代なのだ。
本当に女子はどこまでも手抜きが出来ない!
それをお土産にして、バッグに入れた。
実家よりまずコタロの家に行く。
今日は途中で会うこともなく、一人で玄関に立った。
「あら、いらっしゃいマシロちゃん。この間は虎太郎がお世話になったみたいで、すっかり酔っぱらったって言ってたけど、迷惑かけなかった?」
「はい、大丈夫です。すみません、ちょっとお互いに飲み過ぎたんです。」
「そうね、初めての外泊なのに照れもなく普通に帰ってきたしね。」
「ははは・・・・まあ、そうでしょうね。」
「おばさん、この間の髪の商品はどうですか?」
「いつもありがとう。本当に朝の乾燥がなくてまとまりがいいし。スルッとブラシが通っていいわね。」
「そうですか、良かったです。これは爪用の美容液です。こっちもつけたまましばらく乾燥させてください。爪への栄養剤です、ツヤツヤと光沢も出て綺麗になりますよ。」
「ありがとう。試してみるね。」
「今日はコタロは?」
「さっき出かけて、ちょっと留守なの。」
「ああ、そうか、残念。・・・・・デートかな?」
「まさか。あんまりダラダラしてたらお腹空かないからって、その辺散歩してるだけだと思うから、上がって待つ?」
「いいえ、部屋に戻って連絡入れて、返事を待ちます。じゃあ、爪もピカピカにしてみてください。」
「いつもありがとうね。じゃあ、虎太郎が帰ってきたら伝えるから。」
「はい。じゃあ、お邪魔しました。」
残念。留守だった。
でもゴロゴロダラダラは変わりないみたい。
今週もそうなんだ・・・・・。
自分の家に戻って、同じ商品を母親に渡す。
『コタロ、実家に来てるんだけど、会える?』
悩むよりシンプルに。
コタロに連絡を入れて返事を待つ。
母親にも感想を聞いた。
バスルームの商品は定期的に補充してる。
それでもずっと郵送することが多かったけど。
「珍しいじゃない、どうかしたのって、心配になるけど。」
連絡もせず、特別な用もないのに帰って来てる娘をいぶかしく思ったらしい。
「ああ、コタロと偶然会ったからこの間飲んだの。それでちょっと用があって。」
「約束してたの?」
「してない。いつもゴロゴロしてるっておばさんが言ってたから、いると思ったんだけど。」
「出かけてるの?」
「散歩だろうって。」
「本当にあの頃からするとすっかり大きくなってね。懐かしいわね。弟の様に面倒見てて、ままごとの相手もさせて、宿題までさせてたじゃない。」
「宿題?そんな事あった?」
「平仮名の書き取りよ。薄い下書きの線をなぞるだけだって言い張って、虎太郎君にやらせてたじゃない。」
「そうだったかな?覚えてないなあ。」
小さすぎて、昔過ぎて、自分の中から消えていった記憶はたくさんあるんだと思う。
それは忘れ去るには本当に大切だと思うのに。
すべてをそのまま残してはおけなかった事を残念に思った。
部屋の飾り棚からアルバムを取り出す。
自分が映ってる写真の中、急に隣に虎太郎がいるようになって、ある時からまったくいなくなった。
あまりにも普通の遊び仲間過ぎて、あんまり写真に残ってるものはない。
むしろ小さい頃は両親と自分、小学生以降は友達の中の自分、そんな感じだ。
それでも隠し撮りされた二人の写真が少しはある。
二人で遊んでる時、じゃれ合うような時間、疲れて寝てる時、同じリズムの寝息まで気こえそうな二人の姿など。
並んだ写真の中から虎太郎が消えてからも、私は普通に笑ってる。
たくさんの笑顔の中にいる。
道ですれ違っても手を振るくらいだった。
ちょっとだけ立ち止まっても、元気なのを確認するくらいの挨拶レベルで。
それなのにさっきからずっと返事を待ってる。
鳴らない携帯を気にしないふりして、それでもずっとポケットに入ってるのを感じてる。
話があるって書いたのに、何を話すのか自分でも分かってない。
成美ちゃんの事、そして・・・・。
しばらくして返事が来た。
私の家に来てくれるらしい。
何を話そう・・・・。
今度はそれを考えなきゃ。
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❧イラストはAI生成画像自作
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