33 / 37
34 いつもと違う通勤時間。
しおりを挟む
社会人になってからも、一度も寝坊したことはない。
目覚ましをかけ忘れることもないけど、日曜日だって一度はちゃんとした時間に起きる。
ただ、必要がないときは二度寝するけど。
たいていその後はグダグダだけど。
そしてパチッと目が覚めた。
目覚ましより早く。
当然隣に人がいた。
俯くように寝てる顔。
なんであんなに分かりにくいって思ってしまうんだろう?
素直でストレートだと思うのに、私の方が時々ズレてるらしい。
それは性根がねじ曲がってるって事?
いえいえ、いろんな経験をすると自然とそうなるんです。
先に起きようとしたけど、そう言えば・・・・と思い出す。
でもさすがに交代でシャワーを使えた方がいい。
私は先洗濯物も干さないといけないし。
最後にもう一度顔を見る。
七面鳥の面影はもうない。
かわいいフェネックみたい。
良くは知らないけど、小生意気そうな目つきの小さな狐みたいな犬。
ふさふさの尻尾を細い体に巻き付けて眠る狐犬。
「こうよう、大好き。大満足だった。」
恥ずかしくて絶対言えない。
言わされたかもしれないけど、ちょっと言えない感想。
軽くおでこにキスして、そっと起き上がった。
もう少し寝てていいから。
先に洗濯物をのけてシャワーを浴びる。
新しいバスタオルと小さなタオルをそこに置いておく。
ささっと化粧をして。
洗濯物を外に出す。
余分な一人分がある。
いつか近いうちに、またこれを着て、一緒に仕事に行く日があるんだろう。
袖の先を掴んで腕を振るように揺らし、放す。
そんな事をしてる間に寝室からアラームが聞こえて。
目覚めよく起きてきた。
「おはよう。バスルームにタオル置いてあるから。」
「ありがとう。」
そのまま背中を見送り、コーヒーをセットして、寝室の空気を入れ替える。
ベッドは綺麗になっていた。
あとは今夜にしよう。
スーツを選んで、寄せておく。
キッチンに戻り、この間と同じヨーグルトと凍ったブルーベリーを出す。
「亜弓さん、おはよう。よく眠れた。」
後ろから腰に手を回された。
器用にくるりと体を回されて、キスをする。
「勝手に起きた。」
「しょうがないでしょう。仕事の日は無理。」
「分かってる。キスしてくれたからいい。おでこなんて可愛いね。」
ん・・・んんっ???
「・・・・もしかして、先に起きてたの?」
「う~ん、どうだろう?ちょっと遅れたかも。『こうよう、大好き。大満足だった。』には間に合った。」
「・・・・・。」
「どう?他にも何か褒めてくれてた?聞き逃してたら残念だし、おでこ以外もあったんならうれしい。」
「ないです。あれだけです。」
ちゃんと起きてたんなら目を開けてて・・・・でも、見られても困るからいい。
まあ、いい。
気をつけよう。油断ならない。
「ご飯にしないと遅れるよ。」
そう言って背中を押された。
もう用意は出来てるから。
コーヒーを注いだカップを持ってソファに行く。
「後、何分?」
「30分くらい。」
いつもつけてるテレビを見ながらコーヒーを飲み、ヨーグルトを食べる。
ふと気になって横を見るとすぐ近くでこっちを見ていた。
思わず後ろに体をひく。
何?
「本当に、普通だよね。」
誰と比べて普通なんでしょうか?と朝から嫌味も言いたくなるけど。
「あ~あ、分かってないよなあ。噂って本当に無責任だよね。少なからず悪意がある気がしてくる。そんな嫌な思いをまだするの?」
「もうしない。もうそんな事にはならないし。」
「そうだね。」
それくらいでも役に立てるならいいや。
そう言ったと思う。
本当にいい人なの?
「こうよう・・・。」
「何?」
そう聞いてきたのにすっかり気持ちが伝わったらしい。
軽くキスされた。
「名前の呼び方が違う。伸ばさない時は素直だよね。あ~あ、教えたいなあ、皆に、せめて林君にだけでも。」
「やめてっ。」
「当たり前だって。驚いて顎が外れるかもね。もしくは笑い飛ばされるか。」
「何でよ。」
「『なんだよ、普通だな。』って、笑いながら言いそうじゃない?」
「そう・・・かもね。」
ちょっと顎は外してやりたいとも思ったけど。
いろいろ借りもあるし、今回は許そう。
「準備していいよ。片づけはやっとくから。」
「ありがとう。お願い。」
そう言って寝室で着替えて、残りの化粧をする。
小物を揃えて終了。
それでも時間はあと五分くらいはあった。
余裕余裕。
ソファに座る。
「週末のこと話したかったのに、忘れてた。」
「どこ行く?」
また肩に顎を乗せてくる。
「ねえ、それ女の子がする方じゃない?」
「それは『私がする!』って言う宣言?」
「違う。高さが無理。」
「でしょう?だから男の方がするんじゃない?」
そうかな?
「まあ、いいや。行こうか。」
手を取って立ち上がる。
今日は仕事だから。
一緒に玄関を出て、手をつないで駅まで向かう。
いつものような満員電車。
人の間をすり抜けるように真ん中まで行く。
「いつもこんな感じだけど?どう?」
「僕も同じくらい。しょうがないよね。」
いつもはどっしりと足を開いて踏ん張るし、どこか捕まるところを探すけど。
今日は手をつないでいて、コウヨーはもう片方の手で吊革につかまってる。
満員でくっついてるような状態だし、少しくらいぐらついても大丈夫だと思う。
珍しく頼りにしてる、あの時もそれなりにだったけど、今はもっと、近くにいて欲しいと思うくらい、信頼してる。
下から見えるその顔を見上げながら思った。
バランスを崩すこともなく、会社の駅に着いた。
あっという間だった気もする。
「亜弓さん、そんなにヒゲが気になった?やっぱりカミソリでも買った方が良かったかなあ?」
「何で?」
また言ってしまった私。
だってヒゲの話なんてした?
「なんだか電車でずっと顎を見られてた気がする。」
そう言いながらさっきからずっと顎に手をやってる。
別に・・・・。
見てない。気にしてない。
「気になるならコンビニで買えばいいよ。」
ついそう言った。
「べつに自分では気にはならないんだけどね、変?」
「変。」
そう言ってじゃあ先に行くね、と小さく呟いて距離を取った。
いつも先を歩いてるけど、今度は横に並ぶことはないだろう。
ずっとヒゲでも顎でもスリスリしてればいい。
まっすぐに会社に入り、エレベーターを待つ。
「鈴鹿さん、おはよう。」
ビックリした。
追いつかれたの?
しかも挨拶して来てる、シラッと。
「おはよう。佐々木さん。」
見上げる目つきがきつくなるのはしょうがない。
「なんだかすごくよく眠れて、すごくスッキリ目が覚めた日はいい事ありそうだよね。」
「そう。」
さり気なく距離を取る。
エレベーターが開いて乗り込む。
他にも何人か続き、エレベーターはいっぱいになる。
勢いよく乗り込んで振り返るとそこにいた。
しょうがない。
普通に普通に。
「あ、携帯、忘れたかも。」
パタパタとポケットを探す。
私の部屋に?
どこに置いたのよ・・・・。
朝からボケまくり。全然いい事あるような日じゃないんじゃない?
「やっぱりないなあ。困ったなあ。」
もしかして今日も一緒に帰るって事。
明日渡すから、・・・・・それでいいなら。
あんまり携帯に頼って生きてる感じしないじゃん。
どうせ会社では見ないでしょう?
相手にせずに勝手にそう考えたりしてた。
他のフロアで人が降りて行って、先にコウヨーが降りた。
その細い背中を一瞥したけど、すぐ停止階のランプに視線をやって動き出すのを待った。
そのまま一つ上の自分の階へ。
目覚ましをかけ忘れることもないけど、日曜日だって一度はちゃんとした時間に起きる。
ただ、必要がないときは二度寝するけど。
たいていその後はグダグダだけど。
そしてパチッと目が覚めた。
目覚ましより早く。
当然隣に人がいた。
俯くように寝てる顔。
なんであんなに分かりにくいって思ってしまうんだろう?
素直でストレートだと思うのに、私の方が時々ズレてるらしい。
それは性根がねじ曲がってるって事?
いえいえ、いろんな経験をすると自然とそうなるんです。
先に起きようとしたけど、そう言えば・・・・と思い出す。
でもさすがに交代でシャワーを使えた方がいい。
私は先洗濯物も干さないといけないし。
最後にもう一度顔を見る。
七面鳥の面影はもうない。
かわいいフェネックみたい。
良くは知らないけど、小生意気そうな目つきの小さな狐みたいな犬。
ふさふさの尻尾を細い体に巻き付けて眠る狐犬。
「こうよう、大好き。大満足だった。」
恥ずかしくて絶対言えない。
言わされたかもしれないけど、ちょっと言えない感想。
軽くおでこにキスして、そっと起き上がった。
もう少し寝てていいから。
先に洗濯物をのけてシャワーを浴びる。
新しいバスタオルと小さなタオルをそこに置いておく。
ささっと化粧をして。
洗濯物を外に出す。
余分な一人分がある。
いつか近いうちに、またこれを着て、一緒に仕事に行く日があるんだろう。
袖の先を掴んで腕を振るように揺らし、放す。
そんな事をしてる間に寝室からアラームが聞こえて。
目覚めよく起きてきた。
「おはよう。バスルームにタオル置いてあるから。」
「ありがとう。」
そのまま背中を見送り、コーヒーをセットして、寝室の空気を入れ替える。
ベッドは綺麗になっていた。
あとは今夜にしよう。
スーツを選んで、寄せておく。
キッチンに戻り、この間と同じヨーグルトと凍ったブルーベリーを出す。
「亜弓さん、おはよう。よく眠れた。」
後ろから腰に手を回された。
器用にくるりと体を回されて、キスをする。
「勝手に起きた。」
「しょうがないでしょう。仕事の日は無理。」
「分かってる。キスしてくれたからいい。おでこなんて可愛いね。」
ん・・・んんっ???
「・・・・もしかして、先に起きてたの?」
「う~ん、どうだろう?ちょっと遅れたかも。『こうよう、大好き。大満足だった。』には間に合った。」
「・・・・・。」
「どう?他にも何か褒めてくれてた?聞き逃してたら残念だし、おでこ以外もあったんならうれしい。」
「ないです。あれだけです。」
ちゃんと起きてたんなら目を開けてて・・・・でも、見られても困るからいい。
まあ、いい。
気をつけよう。油断ならない。
「ご飯にしないと遅れるよ。」
そう言って背中を押された。
もう用意は出来てるから。
コーヒーを注いだカップを持ってソファに行く。
「後、何分?」
「30分くらい。」
いつもつけてるテレビを見ながらコーヒーを飲み、ヨーグルトを食べる。
ふと気になって横を見るとすぐ近くでこっちを見ていた。
思わず後ろに体をひく。
何?
「本当に、普通だよね。」
誰と比べて普通なんでしょうか?と朝から嫌味も言いたくなるけど。
「あ~あ、分かってないよなあ。噂って本当に無責任だよね。少なからず悪意がある気がしてくる。そんな嫌な思いをまだするの?」
「もうしない。もうそんな事にはならないし。」
「そうだね。」
それくらいでも役に立てるならいいや。
そう言ったと思う。
本当にいい人なの?
「こうよう・・・。」
「何?」
そう聞いてきたのにすっかり気持ちが伝わったらしい。
軽くキスされた。
「名前の呼び方が違う。伸ばさない時は素直だよね。あ~あ、教えたいなあ、皆に、せめて林君にだけでも。」
「やめてっ。」
「当たり前だって。驚いて顎が外れるかもね。もしくは笑い飛ばされるか。」
「何でよ。」
「『なんだよ、普通だな。』って、笑いながら言いそうじゃない?」
「そう・・・かもね。」
ちょっと顎は外してやりたいとも思ったけど。
いろいろ借りもあるし、今回は許そう。
「準備していいよ。片づけはやっとくから。」
「ありがとう。お願い。」
そう言って寝室で着替えて、残りの化粧をする。
小物を揃えて終了。
それでも時間はあと五分くらいはあった。
余裕余裕。
ソファに座る。
「週末のこと話したかったのに、忘れてた。」
「どこ行く?」
また肩に顎を乗せてくる。
「ねえ、それ女の子がする方じゃない?」
「それは『私がする!』って言う宣言?」
「違う。高さが無理。」
「でしょう?だから男の方がするんじゃない?」
そうかな?
「まあ、いいや。行こうか。」
手を取って立ち上がる。
今日は仕事だから。
一緒に玄関を出て、手をつないで駅まで向かう。
いつものような満員電車。
人の間をすり抜けるように真ん中まで行く。
「いつもこんな感じだけど?どう?」
「僕も同じくらい。しょうがないよね。」
いつもはどっしりと足を開いて踏ん張るし、どこか捕まるところを探すけど。
今日は手をつないでいて、コウヨーはもう片方の手で吊革につかまってる。
満員でくっついてるような状態だし、少しくらいぐらついても大丈夫だと思う。
珍しく頼りにしてる、あの時もそれなりにだったけど、今はもっと、近くにいて欲しいと思うくらい、信頼してる。
下から見えるその顔を見上げながら思った。
バランスを崩すこともなく、会社の駅に着いた。
あっという間だった気もする。
「亜弓さん、そんなにヒゲが気になった?やっぱりカミソリでも買った方が良かったかなあ?」
「何で?」
また言ってしまった私。
だってヒゲの話なんてした?
「なんだか電車でずっと顎を見られてた気がする。」
そう言いながらさっきからずっと顎に手をやってる。
別に・・・・。
見てない。気にしてない。
「気になるならコンビニで買えばいいよ。」
ついそう言った。
「べつに自分では気にはならないんだけどね、変?」
「変。」
そう言ってじゃあ先に行くね、と小さく呟いて距離を取った。
いつも先を歩いてるけど、今度は横に並ぶことはないだろう。
ずっとヒゲでも顎でもスリスリしてればいい。
まっすぐに会社に入り、エレベーターを待つ。
「鈴鹿さん、おはよう。」
ビックリした。
追いつかれたの?
しかも挨拶して来てる、シラッと。
「おはよう。佐々木さん。」
見上げる目つきがきつくなるのはしょうがない。
「なんだかすごくよく眠れて、すごくスッキリ目が覚めた日はいい事ありそうだよね。」
「そう。」
さり気なく距離を取る。
エレベーターが開いて乗り込む。
他にも何人か続き、エレベーターはいっぱいになる。
勢いよく乗り込んで振り返るとそこにいた。
しょうがない。
普通に普通に。
「あ、携帯、忘れたかも。」
パタパタとポケットを探す。
私の部屋に?
どこに置いたのよ・・・・。
朝からボケまくり。全然いい事あるような日じゃないんじゃない?
「やっぱりないなあ。困ったなあ。」
もしかして今日も一緒に帰るって事。
明日渡すから、・・・・・それでいいなら。
あんまり携帯に頼って生きてる感じしないじゃん。
どうせ会社では見ないでしょう?
相手にせずに勝手にそう考えたりしてた。
他のフロアで人が降りて行って、先にコウヨーが降りた。
その細い背中を一瞥したけど、すぐ停止階のランプに視線をやって動き出すのを待った。
そのまま一つ上の自分の階へ。
0
お気に入りに追加
81
あなたにおすすめの小説
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
【完結】俺様御曹司の隠された溺愛野望 〜花嫁は蜜愛から逃れられない〜
雪井しい
恋愛
「こはる、俺の妻になれ」その日、大女優を母に持つ2世女優の花宮こはるは自分の所属していた劇団の解散に絶望していた。そんなこはるに救いの手を差し伸べたのは年上の幼馴染で大企業の御曹司、月ノ島玲二だった。けれど代わりに妻になることを強要してきて──。花嫁となったこはるに対し、俺様な玲二は独占欲を露わにし始める。
【幼馴染の俺様御曹司×大物女優を母に持つ2世女優】
☆☆☆ベリーズカフェで日間4位いただきました☆☆☆
※ベリーズカフェでも掲載中
※推敲、校正前のものです。ご注意下さい
ウブな政略妻は、ケダモノ御曹司の執愛に堕とされる
Adria
恋愛
旧題:紳士だと思っていた初恋の人は私への恋心を拗らせた執着系ドSなケダモノでした
ある日、父から持ちかけられた政略結婚の相手は、学生時代からずっと好きだった初恋の人だった。
でも彼は来る縁談の全てを断っている。初恋を実らせたい私は副社長である彼の秘書として働くことを決めた。けれど、何の進展もない日々が過ぎていく。だが、ある日会社に忘れ物をして、それを取りに会社に戻ったことから私たちの関係は急速に変わっていった。
彼を知れば知るほどに、彼が私への恋心を拗らせていることを知って戸惑う反面嬉しさもあり、私への執着を隠さない彼のペースに翻弄されていく……。
【完結】溺愛予告~御曹司の告白躱します~
蓮美ちま
恋愛
モテる彼氏はいらない。
嫉妬に身を焦がす恋愛はこりごり。
だから、仲の良い同期のままでいたい。
そう思っているのに。
今までと違う甘い視線で見つめられて、
“女”扱いしてるって私に気付かせようとしてる気がする。
全部ぜんぶ、勘違いだったらいいのに。
「勘違いじゃないから」
告白したい御曹司と
告白されたくない小ボケ女子
ラブバトル開始
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
隠れオタクの女子社員は若社長に溺愛される
永久保セツナ
恋愛
【最終話まで毎日20時更新】
「少女趣味」ならぬ「少年趣味」(プラモデルやカードゲームなど男性的な趣味)を隠して暮らしていた女子社員・能登原こずえは、ある日勤めている会社のイケメン若社長・藤井スバルに趣味がバレてしまう。
しかしそこから二人は意気投合し、やがて恋愛関係に発展する――?
肝心のターゲット層である女性に理解できるか分からない異色の女性向け恋愛小説!
閉じたまぶたの裏側で
櫻井音衣
恋愛
河合 芙佳(かわい ふうか・28歳)は
元恋人で上司の
橋本 勲(はしもと いさお・31歳)と
不毛な関係を3年も続けている。
元はと言えば、
芙佳が出向している半年の間に
勲が専務の娘の七海(ななみ・27歳)と
結婚していたのが発端だった。
高校時代の同級生で仲の良い同期の
山岸 應汰(やまぎし おうた・28歳)が、
そんな芙佳の恋愛事情を知った途端に
男友達のふりはやめると詰め寄って…。
どんなに好きでも先のない不毛な関係と、
自分だけを愛してくれる男友達との
同じ未来を望める関係。
芙佳はどちらを選ぶのか?
“私にだって
幸せを求める権利くらいはあるはずだ”
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる