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15 どうしても可愛げがない話し方になってしまいます
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一日一日、自分が元気かどうか確かめるような朝。
今日はちょっとダメかも。
元気になる様に明るい色の服を選ぶ。
秋なのに、シックな服を買ったのに。
まだ着ていない。
オレンジの色を差し色にして、元気を出すように。
定番になった黄粉牛乳。
すっかり腰回りがゆるい。
満足しよう、目標達成した後もリバウンドすらないことに。
会社に行くと沙良ちゃんに誘われた。
「すず先輩、今週金曜日飲みに行くんですけど、参加しませんか?」
じっと見てしまう。
「美味しいご飯食べましょう。」
「いつまでに返事した方がいいの?」
「当日でも大丈夫です。用事ありますか?」
ない。まったくない。
「参加する。」
「決定ですね。体調整えててくださいね。払った分は食べてくださいね。」
「分かってる。ちゃんと食べるよ。」
安心してもらおう。
詳しくは聞かなかった。だって今までだってあの一回だけ。
急にキャンセルした人が出たから呼ばれたって聞いたし。
そう思って安心してたのに、何でいるの?
だって楽しめてなさそう。
今日も端の席にいる。
話しかけるなオーラ出してる?
チラチラと横目で確かめてしまう。
視界に入れたいのか、入れたくないのか、自分でも分からない。
「やっぱり気になる?」
向かいに座ってる兵頭さんに聞かれた。
何が・・・・?
兵頭さんの視線がゆっくり七尾さんに向く。
「いいえ、別に・・・・。」
そんな誤解、やめてください。
「そう?」
「何ですか?」
隣の沙良ちゃんが会話に入る。
「ううん、別に。七尾がつまんなそうだからここに呼ぼうかな?」
「ああ、また端の席で一人でいて。もう。」
・・・・沙良ちゃん、先輩ですよ。
兵頭さんと同じくらいの強引さで、七尾さんに声をかけて連れてきた。
私の向かいに座らされた七尾さん。
仕方ないので・・・・目礼する。
そんな反応すら兵頭さんに見られてる気がする。
正面でも相変わらず顔はよく見えない。
後ろに立って会話に参加する兵頭さん・・・というか話をしてるのは沙良ちゃんと兵頭さん。
私はひたすらふたりの会話を聞き、時々話を振られる七尾さんの方は見ないで。
「すず先輩、七尾先輩の髪型の理由、知ってますか?」
何?
沙良ちゃんを見る。
何?理由?目的なんてあったの?
「実は・・・・なかなかのイケメンが隠されていて、見かけだけに惹かれてやってくる女どもにうんざりしたから、顔を隠すようにしているらしいです。」
マジ・・・・。いつそんな話を聞いたの?
思わず七尾さんの方を見そうになったら・・・・。
「いい加減なことを言わないでくれ、それはこの間否定しただろう。」
珍しく声を張った七尾さん。
この間?
「初耳だ。そんな擬態をしてたなんて。」
「だから、彼女の作り話だ。面倒なだけだから。」
「そうなんです。この説は却下されたんですけど。どうですか?兵頭先輩はちゃんと見たことありますか?」
「ああ、まあ昔だね。もう、忘れたよ。気にしてなかったけど。」
「なんか、秘密主義ですよね。謎です。」
「そんなことはない。普通だ。俺より兵頭だって適当に馴染んでる風だけど、上手に本音は隠してるんだ。そいつを暴いてやってくれ。」
沙良ちゃんの攻撃に嫌になったらしい、七尾さんが兵頭さんに的を渡した。
「兵頭先輩は・・・そのまま・・・?」
「沙良ちゃん、それじゃあ、俺が底が浅いみたいになってない?もっと秘めた魅力を掘り出してくれてもいいじゃない。」
「そんなにモテたいんですか?彼女に言いつけますよ。」
沙良ちゃんを見た。
彼女の事も知ってるの?
「すず先輩、冗談です。知りませんよ、兵頭先輩の彼女のことなんて。」
「内緒だよ。写真も見せてあげない。でもすこぶる美人なのだ。」
「まあ、どうでもいいです。七尾先輩は?彼女いるんですか?」
「いない。」
なぜか兵頭さんが即答した。
隠してる?やっぱり隠してる?
確かに彼女はいないけど・・・・。
もっと飛び越えてるから。
「じゃあ、どんな人が好きですか?」
「あ、それは俺も平さんも興味あるよね。」
顔をあげた。
何で私も入ってるの?
そんな事、聞きたくないのに。
でも首を振ると失礼な気がして。
ゆっくり俯いた。
「別に・・・・。」
七尾さんが答えたというか、声を出した。
「やっぱり秘密主義ですか?」
沙良ちゃんも少しイラついてる気がするのですが、大丈夫でしょうか?
ちょっとの間静かになった四人・・・・というか、ふたり。
少しずれていなくなった。
残された二人では何の会話もなく。
そんな雰囲気も限界で。
「ケーキのお店、決めたんですか?」
「あ・・・・いや。」
「沙良ちゃんなら私より知ってますよ、きっと。」
「まあ、適当に選ぼうかなって思ってる。」
「そうですか。七尾さんが買ってきてくれるんだったら、大切なご家族は何でも喜ぶんじゃないですか?」
少し顔をあげて話をする。
どうせちゃんと顔をあげても目が合うかはわからない。
前髪のカーテンの向こうから見られても、こっちからはよく見えないから。
「子供、子供と思って、かわいいケーキを選んでたけど、ちょっとは大人っぽいものにしようかと思ってて。どうかな?」
「・・・・・そうですね。いいんじゃないですか?」
平坦に答えた。
何で、秘密主義のはずなのに、そんなに自慢するように今になって話すの?
本当は大好きな家族の事を話したい?
そんな事、ただきっかけがなくて内緒にしてる形だから、他の人には話せないとか?
まあ、最初に話題の一つとして聞いたのは私ですが。
どうしても聞きたかったわけじゃない。
無言でいるのが耐えられなかっただけなのに。
沙良ちゃんはなかなか帰ってこない。兵頭さんも。
そっと他の席を見ると二人ともあっちの方で盛り上がっていたらしい。
兵頭さんに至ってはこっちにウィンクをよこしてくる。
絶対わざとでしょう・・・・。
こんな盛り上がりのない二人に何も感じないの?
席も立てないのに。
「・・・・・別れたの?」
「はい?」
「犬の飼い主さん。」
「は?」
二つをくっつけて文章にした。
聞きたいことは分かった。
「別れてないです。そもそも知り合いというか、あの日偶然一緒にいただけです。散歩に付き合ってくれたんです。ダイエットしてる間協力してもらってただけです。」
誤解されてるとは思った。
ちゃんと顔をあげて言った。
うっすら目が見える。
ちゃんと目が合った・・・と思う。お互いにすぐに逸らした。
「そもそも彼氏だなんて言ってません。」
「あ・・・ごめん。勝手に・・・・。」
「・・・・いえ。」
自分もはっきり言わなかったので・・・と今更言っても仕方ない。
どこまでも可愛げない態度。
本当に兵頭さん、沙良ちゃん、助けて。
遠くを見たら気が付いてくれた。
困った顔をされて兵頭さんが帰ってきて、沙良ちゃんの席に座る。
さすが営業ホープ。
さり気なく私たちの雰囲気を読んで、それでもさり気なく三人で会話を出来るようにしてくれる。
その内沙良ちゃんも戻ってきてくれた。
私の横に座る。
ずっと空いていた。一体誰がいたの?分からない。
「七尾先輩、また誘いますからね。もう、もっと情報公開してください。」
沙良ちゃんに最後にそう言われていた。
私はうっかり飲み会の誘いにはのらないようにしようと思った。
結局今日も、やっぱりあんまり食べられなかった。
今日はちょっとダメかも。
元気になる様に明るい色の服を選ぶ。
秋なのに、シックな服を買ったのに。
まだ着ていない。
オレンジの色を差し色にして、元気を出すように。
定番になった黄粉牛乳。
すっかり腰回りがゆるい。
満足しよう、目標達成した後もリバウンドすらないことに。
会社に行くと沙良ちゃんに誘われた。
「すず先輩、今週金曜日飲みに行くんですけど、参加しませんか?」
じっと見てしまう。
「美味しいご飯食べましょう。」
「いつまでに返事した方がいいの?」
「当日でも大丈夫です。用事ありますか?」
ない。まったくない。
「参加する。」
「決定ですね。体調整えててくださいね。払った分は食べてくださいね。」
「分かってる。ちゃんと食べるよ。」
安心してもらおう。
詳しくは聞かなかった。だって今までだってあの一回だけ。
急にキャンセルした人が出たから呼ばれたって聞いたし。
そう思って安心してたのに、何でいるの?
だって楽しめてなさそう。
今日も端の席にいる。
話しかけるなオーラ出してる?
チラチラと横目で確かめてしまう。
視界に入れたいのか、入れたくないのか、自分でも分からない。
「やっぱり気になる?」
向かいに座ってる兵頭さんに聞かれた。
何が・・・・?
兵頭さんの視線がゆっくり七尾さんに向く。
「いいえ、別に・・・・。」
そんな誤解、やめてください。
「そう?」
「何ですか?」
隣の沙良ちゃんが会話に入る。
「ううん、別に。七尾がつまんなそうだからここに呼ぼうかな?」
「ああ、また端の席で一人でいて。もう。」
・・・・沙良ちゃん、先輩ですよ。
兵頭さんと同じくらいの強引さで、七尾さんに声をかけて連れてきた。
私の向かいに座らされた七尾さん。
仕方ないので・・・・目礼する。
そんな反応すら兵頭さんに見られてる気がする。
正面でも相変わらず顔はよく見えない。
後ろに立って会話に参加する兵頭さん・・・というか話をしてるのは沙良ちゃんと兵頭さん。
私はひたすらふたりの会話を聞き、時々話を振られる七尾さんの方は見ないで。
「すず先輩、七尾先輩の髪型の理由、知ってますか?」
何?
沙良ちゃんを見る。
何?理由?目的なんてあったの?
「実は・・・・なかなかのイケメンが隠されていて、見かけだけに惹かれてやってくる女どもにうんざりしたから、顔を隠すようにしているらしいです。」
マジ・・・・。いつそんな話を聞いたの?
思わず七尾さんの方を見そうになったら・・・・。
「いい加減なことを言わないでくれ、それはこの間否定しただろう。」
珍しく声を張った七尾さん。
この間?
「初耳だ。そんな擬態をしてたなんて。」
「だから、彼女の作り話だ。面倒なだけだから。」
「そうなんです。この説は却下されたんですけど。どうですか?兵頭先輩はちゃんと見たことありますか?」
「ああ、まあ昔だね。もう、忘れたよ。気にしてなかったけど。」
「なんか、秘密主義ですよね。謎です。」
「そんなことはない。普通だ。俺より兵頭だって適当に馴染んでる風だけど、上手に本音は隠してるんだ。そいつを暴いてやってくれ。」
沙良ちゃんの攻撃に嫌になったらしい、七尾さんが兵頭さんに的を渡した。
「兵頭先輩は・・・そのまま・・・?」
「沙良ちゃん、それじゃあ、俺が底が浅いみたいになってない?もっと秘めた魅力を掘り出してくれてもいいじゃない。」
「そんなにモテたいんですか?彼女に言いつけますよ。」
沙良ちゃんを見た。
彼女の事も知ってるの?
「すず先輩、冗談です。知りませんよ、兵頭先輩の彼女のことなんて。」
「内緒だよ。写真も見せてあげない。でもすこぶる美人なのだ。」
「まあ、どうでもいいです。七尾先輩は?彼女いるんですか?」
「いない。」
なぜか兵頭さんが即答した。
隠してる?やっぱり隠してる?
確かに彼女はいないけど・・・・。
もっと飛び越えてるから。
「じゃあ、どんな人が好きですか?」
「あ、それは俺も平さんも興味あるよね。」
顔をあげた。
何で私も入ってるの?
そんな事、聞きたくないのに。
でも首を振ると失礼な気がして。
ゆっくり俯いた。
「別に・・・・。」
七尾さんが答えたというか、声を出した。
「やっぱり秘密主義ですか?」
沙良ちゃんも少しイラついてる気がするのですが、大丈夫でしょうか?
ちょっとの間静かになった四人・・・・というか、ふたり。
少しずれていなくなった。
残された二人では何の会話もなく。
そんな雰囲気も限界で。
「ケーキのお店、決めたんですか?」
「あ・・・・いや。」
「沙良ちゃんなら私より知ってますよ、きっと。」
「まあ、適当に選ぼうかなって思ってる。」
「そうですか。七尾さんが買ってきてくれるんだったら、大切なご家族は何でも喜ぶんじゃないですか?」
少し顔をあげて話をする。
どうせちゃんと顔をあげても目が合うかはわからない。
前髪のカーテンの向こうから見られても、こっちからはよく見えないから。
「子供、子供と思って、かわいいケーキを選んでたけど、ちょっとは大人っぽいものにしようかと思ってて。どうかな?」
「・・・・・そうですね。いいんじゃないですか?」
平坦に答えた。
何で、秘密主義のはずなのに、そんなに自慢するように今になって話すの?
本当は大好きな家族の事を話したい?
そんな事、ただきっかけがなくて内緒にしてる形だから、他の人には話せないとか?
まあ、最初に話題の一つとして聞いたのは私ですが。
どうしても聞きたかったわけじゃない。
無言でいるのが耐えられなかっただけなのに。
沙良ちゃんはなかなか帰ってこない。兵頭さんも。
そっと他の席を見ると二人ともあっちの方で盛り上がっていたらしい。
兵頭さんに至ってはこっちにウィンクをよこしてくる。
絶対わざとでしょう・・・・。
こんな盛り上がりのない二人に何も感じないの?
席も立てないのに。
「・・・・・別れたの?」
「はい?」
「犬の飼い主さん。」
「は?」
二つをくっつけて文章にした。
聞きたいことは分かった。
「別れてないです。そもそも知り合いというか、あの日偶然一緒にいただけです。散歩に付き合ってくれたんです。ダイエットしてる間協力してもらってただけです。」
誤解されてるとは思った。
ちゃんと顔をあげて言った。
うっすら目が見える。
ちゃんと目が合った・・・と思う。お互いにすぐに逸らした。
「そもそも彼氏だなんて言ってません。」
「あ・・・ごめん。勝手に・・・・。」
「・・・・いえ。」
自分もはっきり言わなかったので・・・と今更言っても仕方ない。
どこまでも可愛げない態度。
本当に兵頭さん、沙良ちゃん、助けて。
遠くを見たら気が付いてくれた。
困った顔をされて兵頭さんが帰ってきて、沙良ちゃんの席に座る。
さすが営業ホープ。
さり気なく私たちの雰囲気を読んで、それでもさり気なく三人で会話を出来るようにしてくれる。
その内沙良ちゃんも戻ってきてくれた。
私の横に座る。
ずっと空いていた。一体誰がいたの?分からない。
「七尾先輩、また誘いますからね。もう、もっと情報公開してください。」
沙良ちゃんに最後にそう言われていた。
私はうっかり飲み会の誘いにはのらないようにしようと思った。
結局今日も、やっぱりあんまり食べられなかった。
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