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21 上手くいく予感と頑張る私のバランスは今のところいい感じです。
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二日続けて、同じように過ごして、結局またコンビニで朝ごはんの代わりを買っている。
「今日は僕が宿代払います。」
そう言われて昨日とは逆に払ってもらった。
「これで午前中は我慢して、しのいでくださいね。」
昨日と同じようなことを言われた。
今日は厄介な奴は現れなかった。
変に鋭いから、今朝も一緒だったことがバレるから、良かった。
昨日と同じように机の上でパソコンを開きながらゼリー飲料を飲む。
「皐月先輩、今日もダイエット食ですか?」
「そう、さすがに一日じゃあ効果ないじゃない。」
「頑張りますね。偉いです。」
「まあね、必要だから。」
そう言ってダイエットのふりをする。
本当でもある。
ついついお酒も食事も美味しくて食べ過ぎてしまう。
だいたい昨日の朝、リュウが気持ちよさそうに人の腰肉をつまんでいた。
気が付かないふりをしてたけど・・・・最終的にできなかったけど、ぷにぷにとつまんでいた。
よっぽど気持ち良かったんだろう、しばらくつまんでたはずだ。
失礼なリュウ。
今度仕返しをしたいけど、残念ながら責めるべきところが分からない。
若さゆえの締まった体。いいのだこれが、きれいなのだ。
歴代の男たちの中でもダントツいい。
やっぱ年下だよなあ・・・・・。
・・・・・なんて朝から想像することでもない。
止め止め。
それにしても高田とは普通に話をしてるだけなのに、なんで過剰に警戒するのか分からない。
かなりあいつを意識してるんだろうとは思う。
それほど尊敬に値する上司なのか?
年が違うし、ああいう奴だから、それだけだと思うが。
リュウが今の高田の年になったら、つまり今の私の年・・・・・うおおおお・・・・・。
何年後だって話で、一瞬現実にクラッとした。
それだけ違う。
可愛いままでいて欲しいけど、自分は勝手に年を重ねていくのだ。
なんてことだ、現実は非情だ。
さっき思い出していた幸せな映像に思わず縋りつきたくなる。
誰にでも時は平等だ。仕方ない。
出来ることならその場で足ふみだけしてやり過ごし、リュウが自分に追いつくのを待つのに。
このご時世、希望すれば三年くらいの時は止められないの?
ただ三年じゃ足りないし、いざ動こうとした時にその横に待ち人が並んでくれるとは限らない。
人生ままならない。
は~。
「先輩、大丈夫です。ちょっとくらいふくよかでも、柔らかい肉を好きな人はいるんです。噛みきれない事情とか、丸呑みしたいくらい好きとか。」
それは年寄りか食い意地の張った奴って事じゃない。
励まし方に悪意がある気がしてきた。
そんなにふくよかじゃないと思ってる。
ぜんぜんいい方だと思ってる。
自己評価が高すぎたのだろうか?
だから・・・・・。
これ以上ため息はつけない。
仕事をしよう。
当然だけど明るい部屋を見られた今日、何も言われなかった。
相変わらずゴチャっとした部屋で、朝の支度後は、急いでたのもあって、もっさりと荷物が引き出されたのに。
それを見ても、まだ急がなくていいよって。
リュウ、いい子。
あ~抱きしめたい。
ううぅ~、・・・つい声が出た。
隣を見るといよいよもってドン引きしてますポーズをされた。
でもいい、すべてうまくいきそうな予感だけを感じてたいから。
まだ怯えない。
・・・でも改善は試みよう。
今回は少し努力をしてみる気になっている。
既にしている。
数個のゴミ袋の分のいろいろが部屋から消えたのだから。
子犬のような縋りついてた可愛いリュウ。
ずいぶん大人になった気がする。
それは高田も思ってるみたいだし。
この際リュウの成長に期待して、横に並びたい。
今より少し逞しくなって部屋住みの番犬くらいにはなるだろう。
外には出してやらない。
誰が餌をやるか分からない。
勝手に尻尾を振られないように。
大切に部屋飼いで。
本当に、大切に可愛いがって。
目の前に書類が回って来て、部屋から会社へ意識が戻った。
少しも可愛くない後輩に見下ろされた。
仕方ない。仕事をしよう。
すぐに楽しい週末は来るんだから。
ガサツと言われた私に可愛いドラ君が懐いてくれました。
「今日は僕が宿代払います。」
そう言われて昨日とは逆に払ってもらった。
「これで午前中は我慢して、しのいでくださいね。」
昨日と同じようなことを言われた。
今日は厄介な奴は現れなかった。
変に鋭いから、今朝も一緒だったことがバレるから、良かった。
昨日と同じように机の上でパソコンを開きながらゼリー飲料を飲む。
「皐月先輩、今日もダイエット食ですか?」
「そう、さすがに一日じゃあ効果ないじゃない。」
「頑張りますね。偉いです。」
「まあね、必要だから。」
そう言ってダイエットのふりをする。
本当でもある。
ついついお酒も食事も美味しくて食べ過ぎてしまう。
だいたい昨日の朝、リュウが気持ちよさそうに人の腰肉をつまんでいた。
気が付かないふりをしてたけど・・・・最終的にできなかったけど、ぷにぷにとつまんでいた。
よっぽど気持ち良かったんだろう、しばらくつまんでたはずだ。
失礼なリュウ。
今度仕返しをしたいけど、残念ながら責めるべきところが分からない。
若さゆえの締まった体。いいのだこれが、きれいなのだ。
歴代の男たちの中でもダントツいい。
やっぱ年下だよなあ・・・・・。
・・・・・なんて朝から想像することでもない。
止め止め。
それにしても高田とは普通に話をしてるだけなのに、なんで過剰に警戒するのか分からない。
かなりあいつを意識してるんだろうとは思う。
それほど尊敬に値する上司なのか?
年が違うし、ああいう奴だから、それだけだと思うが。
リュウが今の高田の年になったら、つまり今の私の年・・・・・うおおおお・・・・・。
何年後だって話で、一瞬現実にクラッとした。
それだけ違う。
可愛いままでいて欲しいけど、自分は勝手に年を重ねていくのだ。
なんてことだ、現実は非情だ。
さっき思い出していた幸せな映像に思わず縋りつきたくなる。
誰にでも時は平等だ。仕方ない。
出来ることならその場で足ふみだけしてやり過ごし、リュウが自分に追いつくのを待つのに。
このご時世、希望すれば三年くらいの時は止められないの?
ただ三年じゃ足りないし、いざ動こうとした時にその横に待ち人が並んでくれるとは限らない。
人生ままならない。
は~。
「先輩、大丈夫です。ちょっとくらいふくよかでも、柔らかい肉を好きな人はいるんです。噛みきれない事情とか、丸呑みしたいくらい好きとか。」
それは年寄りか食い意地の張った奴って事じゃない。
励まし方に悪意がある気がしてきた。
そんなにふくよかじゃないと思ってる。
ぜんぜんいい方だと思ってる。
自己評価が高すぎたのだろうか?
だから・・・・・。
これ以上ため息はつけない。
仕事をしよう。
当然だけど明るい部屋を見られた今日、何も言われなかった。
相変わらずゴチャっとした部屋で、朝の支度後は、急いでたのもあって、もっさりと荷物が引き出されたのに。
それを見ても、まだ急がなくていいよって。
リュウ、いい子。
あ~抱きしめたい。
ううぅ~、・・・つい声が出た。
隣を見るといよいよもってドン引きしてますポーズをされた。
でもいい、すべてうまくいきそうな予感だけを感じてたいから。
まだ怯えない。
・・・でも改善は試みよう。
今回は少し努力をしてみる気になっている。
既にしている。
数個のゴミ袋の分のいろいろが部屋から消えたのだから。
子犬のような縋りついてた可愛いリュウ。
ずいぶん大人になった気がする。
それは高田も思ってるみたいだし。
この際リュウの成長に期待して、横に並びたい。
今より少し逞しくなって部屋住みの番犬くらいにはなるだろう。
外には出してやらない。
誰が餌をやるか分からない。
勝手に尻尾を振られないように。
大切に部屋飼いで。
本当に、大切に可愛いがって。
目の前に書類が回って来て、部屋から会社へ意識が戻った。
少しも可愛くない後輩に見下ろされた。
仕方ない。仕事をしよう。
すぐに楽しい週末は来るんだから。
ガサツと言われた私に可愛いドラ君が懐いてくれました。
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