226 / 250
第6章226話:ルミの不調
しおりを挟む
(ダメだ……)
と、彼女は思う。
(ここで叩き潰さなきゃ、ダメだ。これ以上、調子に乗せては、取り返しがつかなくなる気がします)
ルミとチサトンのあいだには、絶対的な実力差があった。
しかし――――チサトンの驚異的な追い上げ。
こんな短時間で、ここまで差を詰められるとは思わなかった。
これが年間ランカーの底力?
あるいは意地?
いずれにせよ、あなどれない。
さっさと決着をつけてしまわないと、敗北もありえる。
そう思い、ルミはギアを上げようとするが。
「……っ」
思ったように剣が振れない。
いまいちキレのある攻撃ができない。
「ハァッ!!」
チサトンが裂帛の気合で打ち込んでくる。
無我の境地の流麗な剣が、ルミに激しく叩きつけられる。
「うぐっ!」
重い。
いや、それだけじゃない。
今のは、自分の受けも悪かった。
ジャストポイントで受けられなかったから、自分の腕や手首に余計な負荷が伝わってしまっている。
「……」
さっきまで出来ていたことが、出来なくなってきている。
ルミは、自分の調子が狂い始めていることを自覚していた。
と、彼女は思う。
(ここで叩き潰さなきゃ、ダメだ。これ以上、調子に乗せては、取り返しがつかなくなる気がします)
ルミとチサトンのあいだには、絶対的な実力差があった。
しかし――――チサトンの驚異的な追い上げ。
こんな短時間で、ここまで差を詰められるとは思わなかった。
これが年間ランカーの底力?
あるいは意地?
いずれにせよ、あなどれない。
さっさと決着をつけてしまわないと、敗北もありえる。
そう思い、ルミはギアを上げようとするが。
「……っ」
思ったように剣が振れない。
いまいちキレのある攻撃ができない。
「ハァッ!!」
チサトンが裂帛の気合で打ち込んでくる。
無我の境地の流麗な剣が、ルミに激しく叩きつけられる。
「うぐっ!」
重い。
いや、それだけじゃない。
今のは、自分の受けも悪かった。
ジャストポイントで受けられなかったから、自分の腕や手首に余計な負荷が伝わってしまっている。
「……」
さっきまで出来ていたことが、出来なくなってきている。
ルミは、自分の調子が狂い始めていることを自覚していた。
応援ありがとうございます!
10
お気に入りに追加
470
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる