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第5章186話:チサトン視点4

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<チサトン視点・続き>



と、千里が言ったとき。

周囲に、いつの間にか人だかりが出来始めていた。

「チ、チサトンさん!」

「チサトンだあ!」

「チサトンさん、一緒に写真撮ってくれるんですか!? じゃあ、俺とも一緒に撮ってもらえませんか!?」

「あたしも! 一緒に撮ってください!」

10人、20人と、写真を希望してくれる人たち。

千里は困ったように肩をすくめた。

「あー、ウチ、試合までそこそこ時間はあるけど、こんなに多いとさすがに無理やな」

と、言うと、何人かは残念そうに肩を落とした。

そこで千里は、提案した。

「そや。全員で一緒に撮らへんか? 集合写真みたいな感じでな。撮った写真は配信やSNSでアゲさせてもらうけど、それでよければ」

提案に対して、一同は、もちろん異議など唱えない。

「賛成です!」

「是非そうしましょう!」

というわけで、全員で写真を撮ることになる。

数十人が、集合写真のごとく並ぶ。

センターは、もちろん千里である。

ちょうど撮影台を持ってきてる人がいたので、そこに千里の携帯を立てる。

あとはタイマー撮影のアプリを使って――――

撮影。

そのあと携帯を確認して、撮影写真をチェックする。

「うん、ええ感じや!」

即効で、千里は配信のチャンネルページにアップロードした。

「ウチのチャンネルページにあげといたで。みんなよければ確認してな!」

「あ、ありがとうございます! チサトンさん!」

「きゃあああああああ! チサトン様と写真撮っちゃった!」

みんながはしゃぐ。

それを見て千里が微笑みながら、言った。

「ほな、ウチそろそろいくわ。みんな、ありがとうな。試合、応援してな!」

「絶対応援します!」

「次の試合も頑張ってください!」

手を振って、千里が去る。


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