配信者ルミ、バズる~超難関ダンジョンだと知らず、初級ダンジョンだと思ってクリアしてしまいました~

てるゆーぬ(旧名:てるゆ)

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第5章184話:チサトン視点2

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<チサトン視点・続き>


(でも年間ランカーではないな。ランカーと特徴が一致せんし)

仮面をかぶっていても、それ以外の部分はチェックできる。

体格、剣の使い方、足運びなどなど。

千里の頭の中に、ルミと一致する年間ランカーはいない。

かといって、他業種の強者にも、思い当たる者はいない。

千里は、配信者や探索者以外の目ぼしい強者もだいたい知っているが……ルミのような剣士は心当たりがない。

(まあ、素性についてはどうでもええか。問題は、優勝するためには必ず障壁となるっちゅうことや)

――――千里がルミと対戦するとしたら決勝だ。

すぐに当たるわけではない。

しかし、千里は、必ずルミが勝ち上がってくると確信していた。

現在の大阪大会において、ルミの快進撃を阻む者は存在するまい。

だから、今のうちにルミとの対決を見据えておかなければならない。

「でも、決勝は明日やしな。今日はのんびりいこか」

と、一人つぶやいて、千里は携帯をアイテムバッグにしまった。







千里がアリーナの外周に出る。

バトルアリーナは、闘技大会であるのだが。

ときに陸上競技場としても使われる。

バトルアリーナの外周で長距離のレースが開催されたりもする。

現在は、大阪大会のために売店や露店が立ち並んでいるが……。

「あ、あの!」

声をかけてくる者がいた。

女性二人組だ。

一人はショートヘア。

一人はロングヘアである。

話しかけてきたのは、ショートヘアのほうだ。
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