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第5章165話:開会のあいさつ2
しおりを挟む左を歩くのが、篠山メイ。
髪を切りそろえたおかっぱの黒髪。
目はきりりと鋭く、真面目そうな顔立ち。
服装は、白装束と緋袴という、巫女姿である。
彼女は剣術道場を経営しているが……
神社の巫女も兼任しているので、巫女服こそが基本スタイルなのだという。
腰には日本刀らしき武器を携えている。
右を歩くのが、チサトン。
髪は茶髪のポニーテール。
気の良さそうなお姉さんといった感じの風貌。
こちらもやはり袴姿。
しかし巫女服ではなく、通常の袴であり、サムライといった風格を感じさせる。
羽織を、腕を通さず羽織っている。
腰には日本刀らしき武器を携えている。
二人の登場によって、会場中から歓声が爆発した。
アリーナが震動するほどの大喝采である。
脚光を浴びる中を、篠山メイは無表情のまま悠然と歩き……
チサトンは明るく観客に手を振りながら、闊歩していた。
(あれが……篠山メイさんとチサトンさんですか)
今大会で最注目されている二人。
開会の挨拶を任されたというぐらいだから、運営からも相当優遇されているといえよう。
メイとチサトンは、選手たちの前に立った。
次の瞬間、大会のスクリーンが移り変わり、二人の顔が大きく映し出された。
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