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第5章162話:アリーナ
しおりを挟む翌日。
朝。
晴れ。
ついに、大会当日だ。
朝食を済ませ。
歯を磨き。
仮面姿にコスチュームチェンジをしてから、ホテルを出る。
淀田橋アリーナに到着する。
選手一人ひとりに控え室が用意されている。
ルミは、エントリーナンバー25番。
ゆえに、25号室が控え室としてあてがわれた。
控え室には
テーブル、
椅子、
自販機、
ロッカー、
そしてアリーナ会場の様子が眺められるモニターがあった。
ルミは携帯で時間を確認する。
もう3分後には開会式だ。
そろそろ移動しよう。
会場への入り口前に、選手が勢ぞろいしていた。
男女が60名ほど。
全員ギラギラしている。
戦意や殺気をそこかしこに感じ、ルミは武者震いをした。
怖そうなお姉さんスタッフが、一人立っていた。
彼女は、全員の前で立って、告げた。
「それでは、これより選手入場を行う!! 選手ども、準備はできているな?」
スタッフのお姉さんは、一同をザッと見渡してから、言った。
「私語は慎めよ! では、歩け!」
号令とともに。
選手たちが歩き出す。
緊張している者はいるが、萎縮している者はいない。
風格のある選手たちが、それぞれの歩みで、会場入り口へと歩いていく。
ルミも、歩き出した。
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