155 / 250
第5章155話:旅館
しおりを挟む
「綺麗ですね」
ふと、窓際に立って、琵琶湖を眺める。
夕焼けに、夜のとばりが下り始めた時刻。
琵琶湖の湖面は、夕陽と夜の色に染まり、宝石を溶かしたような色をたたえている。
ルミは、自転車に乗って一日中走ったことで、多少汗をかいていた。
なので、食事の前にお風呂に入ることにした。
個室にお風呂がついているタイプの宿である。
さっそく入り、汗を流し、身体を洗う。
さっぱりした状態でお風呂を出る。
「あ、そうだ……!」
ルミは携帯を取り出した。
窓から眺められる琵琶湖を、パシャッと写真で撮る。
それをメッセンジャーアプリで、コトリに送った。
『琵琶湖に着きました』というメッセージつきで。
すると、すぐにメッセージが返ってきた。
コトリ『琵琶湖いいなぁ……! めちゃくちゃ綺麗じゃん!!』
コトリ『こっちはまだ鞘坂で待機中だよぉ……』
実はルミは、コトリに、一緒に大阪へ行かないかと誘っていた。
しかしコトリは「ルミちゃんの邪魔になるかもしれないから」といって、誘いを断っていた。
大会に出るルミの集中を妨げまいと、心配してくれたのだ。
まあ実際は、ルミは集中するどころか、こうして自転車旅行を満喫しているわけだから、一緒に行動してもよかったのではないかと思うのだが……。
ルミ『大阪についたら、一緒に大阪観光しましょう』
コトリ『おお、いいね!』
コトリ『でも、観光するなら大会が終わった後のほうがいいかな? そのほうが満喫できるよね!』
ルミ『まあ、そうですね』
ルミとしてはどっちでも良かったが、これもコトリの気遣いだろう。
素直に賛成することにした。
ふと、窓際に立って、琵琶湖を眺める。
夕焼けに、夜のとばりが下り始めた時刻。
琵琶湖の湖面は、夕陽と夜の色に染まり、宝石を溶かしたような色をたたえている。
ルミは、自転車に乗って一日中走ったことで、多少汗をかいていた。
なので、食事の前にお風呂に入ることにした。
個室にお風呂がついているタイプの宿である。
さっそく入り、汗を流し、身体を洗う。
さっぱりした状態でお風呂を出る。
「あ、そうだ……!」
ルミは携帯を取り出した。
窓から眺められる琵琶湖を、パシャッと写真で撮る。
それをメッセンジャーアプリで、コトリに送った。
『琵琶湖に着きました』というメッセージつきで。
すると、すぐにメッセージが返ってきた。
コトリ『琵琶湖いいなぁ……! めちゃくちゃ綺麗じゃん!!』
コトリ『こっちはまだ鞘坂で待機中だよぉ……』
実はルミは、コトリに、一緒に大阪へ行かないかと誘っていた。
しかしコトリは「ルミちゃんの邪魔になるかもしれないから」といって、誘いを断っていた。
大会に出るルミの集中を妨げまいと、心配してくれたのだ。
まあ実際は、ルミは集中するどころか、こうして自転車旅行を満喫しているわけだから、一緒に行動してもよかったのではないかと思うのだが……。
ルミ『大阪についたら、一緒に大阪観光しましょう』
コトリ『おお、いいね!』
コトリ『でも、観光するなら大会が終わった後のほうがいいかな? そのほうが満喫できるよね!』
ルミ『まあ、そうですね』
ルミとしてはどっちでも良かったが、これもコトリの気遣いだろう。
素直に賛成することにした。
27
お気に入りに追加
516
あなたにおすすめの小説

転生貴族の移動領地~家族から見捨てられた三子の俺、万能な【スライド】スキルで最強領地とともに旅をする~
名無し
ファンタジー
とある男爵の三子として転生した主人公スラン。美しい海辺の辺境で暮らしていたが、海賊やモンスターを寄せ付けなかった頼りの父が倒れ、意識不明に陥ってしまう。兄姉もまた、スランの得たスキル【スライド】が外れと見るや、彼を見捨ててライバル貴族に寝返る。だが、そこから【スライド】スキルの真価を知ったスランの逆襲が始まるのであった。

うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

俺だけLVアップするスキルガチャで、まったりダンジョン探索者生活も余裕です ~ガチャ引き楽しくてやめられねぇ~
シンギョウ ガク
ファンタジー
仕事中、寝落ちした明日見碧(あすみ あおい)は、目覚めたら暗い洞窟にいた。
目の前には蛍光ピンクのガチャマシーン(足つき)。
『初心者優遇10連ガチャ開催中』とか『SSRレアスキル確定』の誘惑に負け、金色のコインを投入してしまう。
カプセルを開けると『鑑定』、『ファイア』、『剣術向上』といったスキルが得られ、次々にステータスが向上していく。
ガチャスキルの力に魅了された俺は魔物を倒して『金色コイン』を手に入れて、ガチャ引きまくってたらいつのまにか強くなっていた。
ボスを討伐し、初めてのダンジョンの外に出た俺は、相棒のガチャと途中で助けた異世界人アスターシアとともに、異世界人ヴェルデ・アヴニールとして、生き延びるための自由気ままな異世界の旅がここからはじまった。

底辺動画主、配信を切り忘れてスライムを育成していたらバズった
椎名 富比路
ファンタジー
ダンジョンが世界じゅうに存在する世界。ダンジョン配信業が世間でさかんに行われている。
底辺冒険者であり配信者のツヨシは、あるとき弱っていたスライムを持ち帰る。
ワラビと名付けられたスライムは、元気に成長した。
だがツヨシは、うっかり配信を切り忘れて眠りについてしまう。
翌朝目覚めると、めっちゃバズっていた。
動物に好かれまくる体質の少年、ダンジョンを探索する 配信中にレッドドラゴンを手懐けたら大バズりしました!
海夏世もみじ
ファンタジー
旧題:動物に好かれまくる体質の少年、ダンジョン配信中にレッドドラゴン手懐けたら大バズりしました
動物に好かれまくる体質を持つ主人公、藍堂咲太《あいどう・さくた》は、友人にダンジョンカメラというものをもらった。
そのカメラで暇つぶしにダンジョン配信をしようということでダンジョンに向かったのだが、イレギュラーのレッドドラゴンが現れてしまう。
しかし主人公に攻撃は一切せず、喉を鳴らして好意的な様子。その様子が全て配信されており、拡散され、大バズりしてしまった!
戦闘力ミジンコ主人公が魔物や幻獣を手懐けながらダンジョンを進む配信のスタート!

ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。
夜兎ましろ
ファンタジー
高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。
ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。
バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。

【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】
その攻撃、収納する――――ッ!
【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。
理由は、マジックバッグを手に入れたから。
マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。
これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。

回復力が低いからと追放された回復術師、規格外の回復能力を持っていた。
名無し
ファンタジー
回復術師ピッケルは、20歳の誕生日、パーティーリーダーの部屋に呼び出されると追放を言い渡された。みぐるみを剥がされ、泣く泣く部屋をあとにするピッケル。しかし、この時点では仲間はもちろん本人さえも知らなかった。ピッケルの回復術師としての能力は、想像を遥かに超えるものだと。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる