配信者ルミ、バズる~超難関ダンジョンだと知らず、初級ダンジョンだと思ってクリアしてしまいました~

てるゆーぬ(旧名:てるゆ)

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第3章125話:逃げる

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こちらを一斉に見始めた探索者たちは、驚愕の目をした。

「え……まじ? ガチルミじゃん?」

「ええええええ!? 本物!?」

「うわ、うわーーーー! あたしファンなんだけど!?」

ぞろぞろとこちらにやってくる。

あー。

もう、なんか、めちゃくちゃだ。

てんわやんわとなり、ルミはどうすればいいかわからず、固まってしまう。

「ルミさん」

そのとき来花が、耳元でささやいてきた。

「瞬間移動で逃げましょ」

「……!」

そうか。

その手があったか!

ルミはうなずく。

来花の手を取り、スキルを発動した。

(瞬間移動!)

移動した先は、此間町の街路である。

ダンジョンから2分ほどの距離にある場所だ。

来花は驚いていた。

「へえ……瞬間移動って、こんなに遠くまで移動できるんだ?」

「いえ……そこまで長距離は無理ですよ。徒歩2~3分でいけるぐらいの距離が、有効範囲です」

「それでも驚異的だと思うけどね」

来花は苦笑した。

それから言った。

「それじゃあ、ここでお別れにしましょうか」

「……はい」

ルミは答える。

来花は一礼した。

「今日はありがとう。あなたとパーティーを組めて良かった。とても勉強になったわ。またどこかでお会いしたいわね」

「こちらこそ、ありがとうございました。楽しかったです」

「あ、そうだ。よければ連絡先を交換しない?」

「ん……はい。是非」

ルミは来花と、メッセンジャーアプリのIDを交換する。

「それじゃあ、またね」

「はい、また」

来花が歩き去っていく。

ルミも、瞬間移動をしてその場を去ることにした。

そして人気のないところで着替えをしてから、帰路へと着くのだった。

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