配信者ルミ、バズる~超難関ダンジョンだと知らず、初級ダンジョンだと思ってクリアしてしまいました~

てるゆーぬ(旧名:てるゆ)

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第3章109話:強い

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「むっ」

正面にいた竜人兵の攻撃。

それを退いてかわすと、今度は背後の竜人兵から斬撃が、ルミの背中に繰り出された。

ルミはしゃがんでかわすモーションから、脚を振り回して背後の敵を蹴りつける。

竜人兵のアゴにクリーンヒットして昏倒させた。

しかしだんだん取り囲まれる。

あちこちから刃が飛んでくるようになり、ルミは包囲から逃れるために上へ跳んだ。

竜人兵の頭の上を踏み台にして、さらに高く跳び、戦列を離脱する。

倒せた敵は、ここまでで1体だけだ。



『こいつら硬ぇな』

『竜人ども、速いし強い』

『これはちょっと苦戦するんじゃね?』

『雲行きが怪しくなってきたか?』

『楽勝じゃ無さそう』

『死ぬなよ!!』

『負けるなルミ!!』

『頑張れ!!』



リスナーたちが応援する。

そのとき竜人王が言った。

「なるほど、そこそこやるようだ。最下層まで来ただけはある。しかし残念だったな。その程度の実力ならば、数の暴力で踏み潰せる。それとも、後ろの女が本命だったりするのか?」

竜人王が来花に視線を送る。

鋭い眼光に見つめられ、来花はビクっとする。

ルミは答えた。

「……いいえ。彼女は見学です。できれば手出しは無用に願いますね」

「ふむ。本来なら断る相談だが、まあいいだろう。貴様を殺すまでは、そちらの女に攻撃はしないでやろう」

「ありがとうございます。では、私も少し本気でいかせていただきますね」
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