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第3章101話:部屋
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ルミが、床を蹴って、前に跳んだ。
パンチのモーションではない。
全身でタックルをかます姿勢。
ぶちかましである。
ルミは平均的な体格をしているが、彼女のフィジカルを活かしたタックルは、当然、隔絶した威力を誇る。
そこらのダンジョンボスですら成す術もなく吹き飛ばされる突進である。
その威力のタックルで、扉へと突っ込む。
すると―――――
「っ!!」
見事、ルミは、扉を突き飛ばした。
頑丈そうな扉がバタンと倒れ、ダンジョンに震動を起こす。
そのままルミは、勢い余って、部屋の中へと入ってしまう。
部屋に広がっていた光景。
それは。
「……ドラゴンウルフ!!?」
来花が驚く声。
そこは大部屋であり、紅色の毛並みの狼――――ドラゴンウルフの大群が集結していた。
100匹以上はいるのではないかと思うほどだ。
ドラゴンウルフたちが、一斉にルミへと目を向ける。
大量のAランクモンスターに睨まれるなど、常人なら正気を失うような出来事だ。
が……
どこかで見たような光景でもある。
このとき。
コメント欄は静まり返っていたのだが……次の瞬間、過去最大級の盛り上がりを見せた。
『ドラゴンウルフwwwww』
『ドラwwwゴンwwwウルフwwwww』
『あ……これは……』
『ドラゴンウルフ爆死コースや!!!』
『オチが見えたな』
『あああああああああああああああああ!!!』
『逃げろドラゴンウルフwwww死ぬぞwwwww』
『ドラゴンウルフ逃げてえええええええええええwwww』
『ドラゴンウルフたちの死相が見える!!!』
『そいつとは戦うなドラゴンウルフ!!wwww』
『ルミを見かけたら逃げなさいwwwww』
『どうしてだろうな。絶望的な状況のはずなのに、敵に同情しちまうぜ……www』
『ドラゴンウルフウウウウウウウウウウううううううwwwwww』
『ドラゴンウルフが死んじまう!!!』
『また惨劇が始まってしまうのかwww』
『ドラゴンウルフ終わったなw』
『クソワロタ』
『ちょwwwwww』
爆速でコメントが流れていく。
パンチのモーションではない。
全身でタックルをかます姿勢。
ぶちかましである。
ルミは平均的な体格をしているが、彼女のフィジカルを活かしたタックルは、当然、隔絶した威力を誇る。
そこらのダンジョンボスですら成す術もなく吹き飛ばされる突進である。
その威力のタックルで、扉へと突っ込む。
すると―――――
「っ!!」
見事、ルミは、扉を突き飛ばした。
頑丈そうな扉がバタンと倒れ、ダンジョンに震動を起こす。
そのままルミは、勢い余って、部屋の中へと入ってしまう。
部屋に広がっていた光景。
それは。
「……ドラゴンウルフ!!?」
来花が驚く声。
そこは大部屋であり、紅色の毛並みの狼――――ドラゴンウルフの大群が集結していた。
100匹以上はいるのではないかと思うほどだ。
ドラゴンウルフたちが、一斉にルミへと目を向ける。
大量のAランクモンスターに睨まれるなど、常人なら正気を失うような出来事だ。
が……
どこかで見たような光景でもある。
このとき。
コメント欄は静まり返っていたのだが……次の瞬間、過去最大級の盛り上がりを見せた。
『ドラゴンウルフwwwww』
『ドラwwwゴンwwwウルフwwwww』
『あ……これは……』
『ドラゴンウルフ爆死コースや!!!』
『オチが見えたな』
『あああああああああああああああああ!!!』
『逃げろドラゴンウルフwwww死ぬぞwwwww』
『ドラゴンウルフ逃げてえええええええええええwwww』
『ドラゴンウルフたちの死相が見える!!!』
『そいつとは戦うなドラゴンウルフ!!wwww』
『ルミを見かけたら逃げなさいwwwww』
『どうしてだろうな。絶望的な状況のはずなのに、敵に同情しちまうぜ……www』
『ドラゴンウルフウウウウウウウウウウううううううwwwwww』
『ドラゴンウルフが死んじまう!!!』
『また惨劇が始まってしまうのかwww』
『ドラゴンウルフ終わったなw』
『クソワロタ』
『ちょwwwwww』
爆速でコメントが流れていく。
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