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第3章90話:素材について
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ややあって、ルミは来花に言った。
「あ、余ったぶんはあげますよ。こんなに持って帰れないですし」
ギガントゴーレムはデカイので、全身すべて回収することは無理だ。
重要そうな素材であるコア、魔石、胴体の一部を回収して終いとする。
あと、アイテムバッグが一杯なので、要らない素材はここで捨てていくことにした。
「いや、でも……あの……」
来花は躊躇した。
何もしていない自分が、素材を貰ってもいいのか?
そりゃ素材は欲しいが……あさましい行為ではないか?
そう思ったのだ。
「遠慮しないでいいですよ。来花さんが持って帰らないと、どうせ捨て置くだけですし」
「……」
「有用な素材は積極的に持ち帰って、市場に流したほうがいいと、探索者の本にも書いてありました。そこから生まれた武器や防具が、探索者の装備となって、ダンジョン攻略を効率化し、人々を救うことにつながるのだと」
ルミは探索者としては初心者なため、教本を使って、勉強中である。
その本には、貴重な素材を捨て置くことは自分が損するだけでなく、人類にとっても損失があると書かれていた。
納得のいく話だ。
素材を全無視してしまった、二週間前の自分に聞かせてやりたいね。
「なので、まあ、遠慮する必要はありません。貰っていってください」
「……わかったわ。じゃあお言葉に甘えます。ただ、出来る限り買取という形をとらせてもらうわ」
「お金を払うということですか?」
「ええ。それは当然だと思うの。タダで貰うのは、自分の信条的に許せないもの」
「あ、余ったぶんはあげますよ。こんなに持って帰れないですし」
ギガントゴーレムはデカイので、全身すべて回収することは無理だ。
重要そうな素材であるコア、魔石、胴体の一部を回収して終いとする。
あと、アイテムバッグが一杯なので、要らない素材はここで捨てていくことにした。
「いや、でも……あの……」
来花は躊躇した。
何もしていない自分が、素材を貰ってもいいのか?
そりゃ素材は欲しいが……あさましい行為ではないか?
そう思ったのだ。
「遠慮しないでいいですよ。来花さんが持って帰らないと、どうせ捨て置くだけですし」
「……」
「有用な素材は積極的に持ち帰って、市場に流したほうがいいと、探索者の本にも書いてありました。そこから生まれた武器や防具が、探索者の装備となって、ダンジョン攻略を効率化し、人々を救うことにつながるのだと」
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その本には、貴重な素材を捨て置くことは自分が損するだけでなく、人類にとっても損失があると書かれていた。
納得のいく話だ。
素材を全無視してしまった、二週間前の自分に聞かせてやりたいね。
「なので、まあ、遠慮する必要はありません。貰っていってください」
「……わかったわ。じゃあお言葉に甘えます。ただ、出来る限り買取という形をとらせてもらうわ」
「お金を払うということですか?」
「ええ。それは当然だと思うの。タダで貰うのは、自分の信条的に許せないもの」
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