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第3章66話:講義の話

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そのときコトリは話題をかえてきた。

「そういえばルミちゃん、講義は何を取るか決めた?」

「はい。だいたい決まってきましたね」

体験講義が行われるのは今週末までだ。

だから週末までには、どの講義を履修するかを決定して、シラバスでスケジュール表を確定しなければならない。

「そっかー。やっぱり毎日ぎっしり履修する感じ?」

「あ、いえ……実はフリーパス試験に受かったので、そこまで無理する気はないですね」

「え!? フリーパス試験受かったの!?」

「はい。先週の土曜に受験して、無事合格をいただけました」

「うわぁ、おめでとう! じゃあ、今年はもう講義に出なくていいんだ?」

「単位的には、出なくても大丈夫ですね。ただ、気になる講義もあるので、そういうのは履修していこうと思っています」

「なるほどねー。こんなにすぐに受かっちゃうなんて、ルミちゃんはすごい人だったんだね」

「そんなことはありませんよ」

「そんなことあるよー! 合格率2%だって教授も言ってたし。すごいことだよ」

「たまたま得意な試験内容だったので、なんとか乗り切れただけですよ」

実際、試験官と剣術の試合をするだけだったから、難なく合格できただけだ。

……とルミは思っているが、実際は元Bランクの試験官とのガチ勝負なので、普通の学生なら敗北し、不合格だっただろう。

ルミの実力がずば抜けているからこその楽勝合格である。

「コトリさんのほうは、講義はもう決めたんですか?」

「ううん、まだ。でも、だいたい固まってきたかな。悩んでいるのがいくつかある感じで」

「一度決めたら途中変更できませんから、慎重に決めないといけませんよね」

「そうなんだよねー」

しばし、そうして雑談を行う。

やがて教授がやってきて、講義が始まった。


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