64 / 250
第3章64話:通学
しおりを挟む
さて……
そろそろ朝食を作ろう。
時刻8:20。
晴れ。
マンションを出て、大学に向かって歩き出す。
最初の交差点を曲がったところ。
そのとき、ルミの隣を歩く女性が現れた。
(こ、この人は……)
ウェーブの女性。
見覚えがある。
そう、一週間前、まさにここでやばい独り言をまき散らしていた人だ。
月曜日を親の仇のごとく憎んでいた女性。
そうか……今日は月曜日か。
また月曜日に対する恨み言を吐くのかと思っていると、女性は独り言を述べ始めた。
「はぁ、月曜日ですね」
やっぱり月曜日の話だ!
「月曜日のだるさは、やはり格別です。月曜日だけ、地球の重力が二倍になっていたりしませんか?」
いや。
なっていないと思います……!
「ほら見てください。月曜日の憂鬱さに、道端のネコもニャーと鳴いていますよ」
……ネコは何曜日でも、そう鳴いてると思います!
と、ツッコミたくなったけど黙っておく。
このヤバイ人と、うっかりお近づきになっては大変だからだ。
「月曜日を乗り越えるには、普段の数倍のエネルギーが必要です。だから私は、これを飲みます」
そう宣言してから、彼女は取り出した栄養ドリンクをガブ飲みし始めた。
1本を飲み干すと、続けざまに2本目を飲み始める。
大丈夫か、この人……。
「それでは、今日も頑張りましょう。さようなら」
そう述べて、彼女は足早へ歩き去っていった。
……。
……私、もしかして話しかけられていたのだろうか?
いや、まさかね。
そろそろ朝食を作ろう。
時刻8:20。
晴れ。
マンションを出て、大学に向かって歩き出す。
最初の交差点を曲がったところ。
そのとき、ルミの隣を歩く女性が現れた。
(こ、この人は……)
ウェーブの女性。
見覚えがある。
そう、一週間前、まさにここでやばい独り言をまき散らしていた人だ。
月曜日を親の仇のごとく憎んでいた女性。
そうか……今日は月曜日か。
また月曜日に対する恨み言を吐くのかと思っていると、女性は独り言を述べ始めた。
「はぁ、月曜日ですね」
やっぱり月曜日の話だ!
「月曜日のだるさは、やはり格別です。月曜日だけ、地球の重力が二倍になっていたりしませんか?」
いや。
なっていないと思います……!
「ほら見てください。月曜日の憂鬱さに、道端のネコもニャーと鳴いていますよ」
……ネコは何曜日でも、そう鳴いてると思います!
と、ツッコミたくなったけど黙っておく。
このヤバイ人と、うっかりお近づきになっては大変だからだ。
「月曜日を乗り越えるには、普段の数倍のエネルギーが必要です。だから私は、これを飲みます」
そう宣言してから、彼女は取り出した栄養ドリンクをガブ飲みし始めた。
1本を飲み干すと、続けざまに2本目を飲み始める。
大丈夫か、この人……。
「それでは、今日も頑張りましょう。さようなら」
そう述べて、彼女は足早へ歩き去っていった。
……。
……私、もしかして話しかけられていたのだろうか?
いや、まさかね。
39
お気に入りに追加
516
あなたにおすすめの小説

転生貴族の移動領地~家族から見捨てられた三子の俺、万能な【スライド】スキルで最強領地とともに旅をする~
名無し
ファンタジー
とある男爵の三子として転生した主人公スラン。美しい海辺の辺境で暮らしていたが、海賊やモンスターを寄せ付けなかった頼りの父が倒れ、意識不明に陥ってしまう。兄姉もまた、スランの得たスキル【スライド】が外れと見るや、彼を見捨ててライバル貴族に寝返る。だが、そこから【スライド】スキルの真価を知ったスランの逆襲が始まるのであった。

うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

俺だけLVアップするスキルガチャで、まったりダンジョン探索者生活も余裕です ~ガチャ引き楽しくてやめられねぇ~
シンギョウ ガク
ファンタジー
仕事中、寝落ちした明日見碧(あすみ あおい)は、目覚めたら暗い洞窟にいた。
目の前には蛍光ピンクのガチャマシーン(足つき)。
『初心者優遇10連ガチャ開催中』とか『SSRレアスキル確定』の誘惑に負け、金色のコインを投入してしまう。
カプセルを開けると『鑑定』、『ファイア』、『剣術向上』といったスキルが得られ、次々にステータスが向上していく。
ガチャスキルの力に魅了された俺は魔物を倒して『金色コイン』を手に入れて、ガチャ引きまくってたらいつのまにか強くなっていた。
ボスを討伐し、初めてのダンジョンの外に出た俺は、相棒のガチャと途中で助けた異世界人アスターシアとともに、異世界人ヴェルデ・アヴニールとして、生き延びるための自由気ままな異世界の旅がここからはじまった。

底辺動画主、配信を切り忘れてスライムを育成していたらバズった
椎名 富比路
ファンタジー
ダンジョンが世界じゅうに存在する世界。ダンジョン配信業が世間でさかんに行われている。
底辺冒険者であり配信者のツヨシは、あるとき弱っていたスライムを持ち帰る。
ワラビと名付けられたスライムは、元気に成長した。
だがツヨシは、うっかり配信を切り忘れて眠りについてしまう。
翌朝目覚めると、めっちゃバズっていた。
動物に好かれまくる体質の少年、ダンジョンを探索する 配信中にレッドドラゴンを手懐けたら大バズりしました!
海夏世もみじ
ファンタジー
旧題:動物に好かれまくる体質の少年、ダンジョン配信中にレッドドラゴン手懐けたら大バズりしました
動物に好かれまくる体質を持つ主人公、藍堂咲太《あいどう・さくた》は、友人にダンジョンカメラというものをもらった。
そのカメラで暇つぶしにダンジョン配信をしようということでダンジョンに向かったのだが、イレギュラーのレッドドラゴンが現れてしまう。
しかし主人公に攻撃は一切せず、喉を鳴らして好意的な様子。その様子が全て配信されており、拡散され、大バズりしてしまった!
戦闘力ミジンコ主人公が魔物や幻獣を手懐けながらダンジョンを進む配信のスタート!

ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。
夜兎ましろ
ファンタジー
高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。
ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。
バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。

【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】
その攻撃、収納する――――ッ!
【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。
理由は、マジックバッグを手に入れたから。
マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。
これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。

回復力が低いからと追放された回復術師、規格外の回復能力を持っていた。
名無し
ファンタジー
回復術師ピッケルは、20歳の誕生日、パーティーリーダーの部屋に呼び出されると追放を言い渡された。みぐるみを剥がされ、泣く泣く部屋をあとにするピッケル。しかし、この時点では仲間はもちろん本人さえも知らなかった。ピッケルの回復術師としての能力は、想像を遥かに超えるものだと。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる