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第2章50話:吹き抜け

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「あるいはもう、食堂じゃなくて大学の外に食べにいくのもアリだね」

「あぁ……そういえば、大学の出入りは自由ですもんね」

「そうだよ~。大学以前の感覚が抜けないけど、結構フリーダムだよね。大学って」

「ですね。あ、それでどこに向かってるんですか?」

「ああ、こっちこっち。結構良いところがあるんだ」

大学内部には広場や中庭がいくつもある。

今回はコトリの案内で【商学科棟】の中庭テラスにやってきた。

ここは棟に囲まれた縦横30メートルぐらいのテラス。

天井が吹きぬけになっており、澄んだ青空が見えた。

「こんなところがあったんですね」

「良い場所だよね。ここのことは、去年のオープンキャンパスのときに知ったんだ~。じゃ、適当に座って食べよっか」

「はい」

サンドイッチを食べる。

「ん! 美味しい!」

コトリが食べた。

「ちょっと食べてみてよ!」

「え、いいんですか?」

「うん。そのかわりそっちのも一口ちょうだい」

「わかりました。どうぞ」

お互いに交換して食べる。

うん。

美味しい。

トマトの味わいがしっかり出ている。

アクセントとして入っているマスタードも吉だ。

「このタマゴサンドも美味しいね!」

「お、そうなんですか」

まだ食べてない。

ふたたび交換して、元に戻す。

自分のタマゴサンドを食べてみる。

おお。

美味しい。

ペッパーのスパイスと、キュウリがいい感じにアクセントになっている。

売店のサンドイッチ……やりおる。
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