配信者ルミ、バズる~超難関ダンジョンだと知らず、初級ダンジョンだと思ってクリアしてしまいました~

てるゆーぬ(旧名:てるゆ)

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第1章11話:ボス部屋の扉

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さて。

5F。

階段を下りてすぐ、一本道の通路が現れた。

歩いていくと、最奥に、巨大な扉が立ちはだかっていた。

「これは……いわゆるボス部屋というやつでしょうか」

ルミは周囲の状況を確認する。

扉の手前には石の台が存在する。

ここに手をかざせば扉が開く……というのが、ボス部屋の常識である。

ルミは台座に手をかざした。

すると、扉が横に開いていく。




『こんな怪物ダンジョンのボスって絶対やばいだろ』

『ソロで突入するん?』

『ここまで楽勝でもさすがにボスは無理やろ』

『マジでここで退いとけ!』

『自殺志願者かな?』

『ソロでクリアしたら特典があるからな』

『ソロ特典狙いか』

『でもボス見てみたい。自分ではこんなダンジョン潜れんから』

『いやー、盛り上がってきましたねwwwww』




ルミは扉の中に入っていった。

さあ、いよいよボス戦だ。





ダンジョンにはボスがいる。

最深部にいることもあれば、節目となるフロアにいることもある。

最奥のボスは【ダンジョンボス】と呼ばれている。

途中のボスは【中ボス】と呼ばれている。

今回のボスは、ダンジョンボスである。

しかし、5Fという浅層なので、視聴者の多くは中ボスだと思っていたが……

「5階が最下層ですか。初心者向けのダンジョンですから、そんなものですかね? まあ、サクッとダンジョンボスを片付けて、録画の編集をしましょうか」

ルミだけは、勘違いの末に、ここがダンジョンボスの部屋であると言い当てていた。

さて……ルミがボス部屋に突入する。

ボス部屋は、まがまがしくも美しい宮殿だった。

さながら魔王が居座る謁見の間ともいうべき内装。
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