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第8章538話:王都の騒乱31
しおりを挟む「それにしても、ボスを倒したのに、召喚された魔物は消えないんですね……」
とエドゥアルトが気づいたようにつぶやいた。
レオンが顔を引き締めて、告げる。
「そういえばそうだな。だとしたら、王都で暴れてる魔物たちも消えてないってことか」
まだ戦いは終わっていない。
ジルガーンを倒しただけで、王都では依然として騒乱が巻き起こっている。
「戻って片付けないといけねえな」
レオンの言葉につられて、私たちは全員、王都のほうに視線を移す。
そのときフランカが気づいたように告げた。
「あれ……? 竜巻がやんでますね」
……確かにそうだ。
アレックスが発生させた竜巻。
それが消失していた。
(ジルガーンが死んだから……?)
いや、違うな。
ジルガーンとアレックスはおそらく関係がない。
だとすればおそらく……リファリネス。
私たちがジルガーンと戦っているあいだ、リファリネスにはアレックスの対処を命じてある。
そして、アレックスに対して何らかのアクションを取ったリファリネスが、竜巻魔法を止めたのだろう。
「たとえ竜巻がやんでも、王都内が混乱の最中にあることは間違いありませんわ。いきましょう!」
「おう!」
「はい!」
「承知しました!」
「了解です!」
と全員が返事をする。
私たちは、王都へと舞い戻るのだった。
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