グラティールの公爵令嬢―ゲーム異世界に転生した私は、ゲーム知識と前世知識を使って無双します!―

てるゆーぬ(旧名:てるゆ)

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第8章535話:王都の騒乱28

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<ルチル視点>

私。

レオン。

ラクティア。

以上3人で、変身中のジルガーンに猛攻もうこうする。

だが。

ジルガーンは倒れない。

3人で40発以上の斬撃を与えたが、それでも削りきれない。

(でも、あともう少し!!)

ぎりぎりまで諦めるつもりはない。

攻撃を叩き込み続ける。

そして。

いよいよジルガーンの第二形態への移行が完了する。

「――――――――ッ!」

第二形態になったジルガーンから衝撃波しょうげきはが放たれる。

「ぐっ!?」

「きゃっ!?」

「っ!!」

私たち3人は、衝撃波をぶつけられて吹っ飛ばされた。

三人同時攻撃さんにんどうじこうげきを強制的に停止させられる。

――――ジルガーンの第二形態。

首なしの将軍だったジルガーンに、頭部とうぶが出現していた。

濃い灰色の粘土ねんどで固めたような頭部だ。

歴戦の戦士といった強面こわもて

ほつれたような髪のロンゲ。

二本のねじれた角。

さらに鎧からも、肘や肩の部位に、つののような突起が生えている。

この第二形態は、大魔将ジルガーンあらため【王魔おうまジルガーン】と呼ばれている。

「こいつはやべえぞ……」

とレオンがつぶやいた。

ラクティアも身震みぶるいしている。

ジルガーン第二形態の偉容と、まがまがしい魔力に、2人は圧倒されていた。

私は歯噛はがみする。

(倒しきれなかった……でも!)

ジルガーンのHPはもう、残り少ないはず。

私はそう確信していた。

だから、最後の希望をかけて武器を投擲とうてきする。

「ハァアアッ!!」

さきほど作ったAランク剣【グレイスワンダー】。

それをジルガーンに向かって放り投げる。

グレイスワンダーがジルガーンの額に向かって、まっすぐ飛んでいく。

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