519 / 548
第8章518話:王都の騒乱11
しおりを挟む学園を出る。
私は告げた。
「ひとまず王都の外に出るため、一番近い西門に向かいますわよ」
「はい」
「了解です」
「承知しました!」
「わかった」
ラクティア、エドゥアルト、フランカ、レオンがそれぞれ返事をして、了承する。
全員で西門の方角へと向かう。
街路を走る。
途中に出てきた敵は、倒していく。
ジルガーンが召喚した闇兵士。
その1体に、レオンが斬りかかる。
「ハァッ!!」
闇兵士が剣でガードする。
しかしレオンの大剣は、闇兵士の剣ごと身体を真っ二つにした。
素晴らしい切れ味だ。
さすがAランクの大剣である。
「すごいな、この剣。敵がバターみたいにぶった斬れるぜ」
とレオンが満足げに微笑んだ。
一方、エドゥアルト、フランカも別の闇兵士と交戦していた。
エドゥアルトが闇兵士を切り裂く。
フランカ
ラクティアに関しては、なんと闇魔獣。
あの魔獣は、ジルガーンが召喚した魔物としてはかなり強い部類だ。
ラクティア一人で倒すのは不安だったが……心配は杞憂に終わった。
「ハァアッ!!」
ラクティアがソプラノボイスの雄たけびをあげて杖から魔法弾を放つ。
その魔法弾は高威力だとわかる魔力を内包していると同時に、聖属性が付与されており、きらきらと黄金色に輝いていた。
闇魔獣は魔法弾を横に跳んで回避する。
しかしラクティアが2発、3発と魔法弾を追撃し、闇魔獣に命中させた。
「グガアアアァッ!!?」
その魔法弾の1発が闇魔獣に直撃すると、闇魔獣が一撃で消滅した。
Aランク杖の威力。
そしてラクティアの魔力と聖巫女の力があわさった攻撃は、極めて強力だ。
「すごい……私も、戦える……」
とラクティアは、自分が成し遂げたことに、自分自身が驚いていた。
そのとき。
「ルチル様!」
エドゥアルトが私を呼びかけた。
彼の視線は、私の背後を見ている。
私は振り向く。
そこには、1体の巨大な闇騎士がいた。
240
お気に入りに追加
3,397
あなたにおすすめの小説
『伯爵令嬢 爆死する』
三木谷夜宵
ファンタジー
王立学園の中庭で、ひとりの伯爵令嬢が死んだ。彼女は婚約者である侯爵令息から婚約解消を求められた。しかし、令嬢はそれに反発した。そんな彼女を、令息は魔術で爆死させてしまったのである。
その後、大陸一のゴシップ誌が伯爵令嬢が日頃から受けていた仕打ちを暴露するのであった。
カクヨムでも公開しています。
妹とそんなに比べるのでしたら、婚約を交代したらどうですか?
慶光
ファンタジー
ローラはいつも婚約者のホルムズから、妹のレイラと比較されて来た。婚約してからずっとだ。
頭にきたローラは、そんなに妹のことが好きなら、そちらと婚約したらどうかと彼に告げる。
画してローラは自由の身になった。
ただし……ホルムズと妹レイラとの婚約が上手くいくわけはなかったのだが……。
妹と婚約者を交換したので、私は屋敷を出ていきます。後のこと? 知りません!
夢草 蝶
恋愛
伯爵令嬢・ジゼルは婚約者であるロウと共に伯爵家を守っていく筈だった。
しかし、周囲から溺愛されている妹・リーファの一言で婚約者を交換することに。
翌日、ジゼルは新たな婚約者・オウルの屋敷へ引っ越すことに。
婚約者すらいない私に、離縁状が届いたのですが・・・・・・。
夢草 蝶
恋愛
侯爵家の末姫で、人付き合いが好きではないシェーラは、邸の敷地から出ることなく過ごしていた。
そのため、当然婚約者もいない。
なのにある日、何故かシェーラ宛に離縁状が届く。
差出人の名前に覚えのなかったシェーラは、間違いだろうとその離縁状を燃やしてしまう。
すると後日、見知らぬ男が怒りの形相で邸に押し掛けてきて──?
学園長からのお話です
ラララキヲ
ファンタジー
学園長の声が学園に響く。
『昨日、平民の女生徒の食べていたお菓子を高位貴族の令息5人が取り囲んで奪うという事がありました』
昨日ピンク髪の女生徒からクッキーを貰った自覚のある王太子とその側近4人は項垂れながらその声を聴いていた。
学園長の話はまだまだ続く……
◇テンプレ乙女ゲームになりそうな登場人物(しかし出てこない)
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇なろうにも上げています。
婚約破棄で落ちる者
志位斗 茂家波
ファンタジー
本日、どうやら私は婚約破棄されたようです、
王子には取りまきと、その愛するとか言う令嬢が。
けれども、本当に救いようのない方たちですね…‥‥自ら落ちてくれるとはね。
これは、婚約破棄の場を冷ややかに観察し、そしてその醜さを見た令嬢の話である。
―――――――
ちょっと息抜きに書いてみた婚約破棄物。
テンプレみたいなものですけど、ほぼヒロインも主人公も空気のような感じです。
婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ!
タヌキ汁
ファンタジー
国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。
これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる