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第7章425話:領地6
しおりを挟む中庭にも訪れてみる。
『回』の字形になった居館の中央に、中庭がある。
中庭は、
白いテーブルと椅子。
ベンチ。
たちならぶ木々。
……などなどがある。
いまは太陽が天頂近くにあり、中庭には明るく日が射しているが。
太陽の角度によっては日陰となることが予想される。
まあ、たまに訪れてくつろぐのにちょうどいい中庭だろう。
さて、一通り、屋敷を見て回ってから、私たちはふたたび門前へ戻ってきた。
「うん、良いですわね」
と私は感想を述べた。
ニノックさんが聞いてくる。
「お気に召されましたか」
「ええ。この屋敷を購入いたしますわ」
「かしこまりました」
とニノックさんが答える。
私は尋ねる。
「本日から入居できますかしら?」
「手続きさえ済ませれば可能ですが……家具などは、まだありませんよ?」
「もちろんわかっていますわ。とりあえず休む場所だけでも欲しいんですの」
「さようですか。では、すぐに手続きをいたしましょう」
「ええ。お願いいたしますわ」
と私が答える。
そのあと、本当にハイスピードで手続きを済ませてくれて。
私は夕方には、この屋敷に入居することができた。
家具を用意したり、使用人を雇ったりするのは明日からでいいだろう。
クランネルからここに来るまで、ずっと長旅だったから、疲れていた。
なので私は、さっさと夕飯を食べて、今日は早くに就寝するのだった。
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