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第7章406話:領地
しおりを挟むそしてプラン3――――領地の分配について。
ジルフィンドの統治が完了し始めたので。
ジルフィンドの領土を、分配することになった。
ジルフィンドには17の領地が存在する。
これをクランネルの貴族や将軍、戦争で活躍した者たちへと配分される。
この機会に、新たに爵位を叙勲した者もいる。
たとえばフランカがそうだった。
フランカは子爵令嬢であるが、爵位を持たない。
しかし、今回の戦争において活躍したことが認められ、男爵位を授かることになった。
今後はフランカ・ビシュケースという名前をあらため……
フランカ・ド・ビシュケースという名前になる。
ちなみにフランカが与えられた領地は、田舎の農村である。
フランカはその農村の長。
まあ地主みたいなものである。
……で。
私はといえば。
なんと4つも領地もいただくことになった。
――――王城。
謁見の間。
昼。
ミジェラ女王から、私は以下のように告げられた。
「フォースター公爵領、クラヴァル辺境伯領、ジルフィンド大公領、イファールカ伯爵領……以上の四領を、ルチル、お前に授ける」
「四領も……ですか」
「ああ。ナナバールやガレッツを手づから討ち取り、挙げた首級も数多い。お前の働きは誰もが認めるところだ。当然の報酬だろう」
とミジェラ女王は告げた。
さらに女王は続ける。
「今後は、その四領を統合して【ルチル領】と名乗るがよい。国の記帳にも、そのように登録しておく」
つまり。
私は領主になったというわけだ。
ルチル領……
それが私が治める領地の名。
ミジェラ女王は告げた。
「また、それをもってお前に伯爵位を授ける。今後は、ルチル・フォン・ミアストーンの名を名乗るとよい」
「はっ……承知いたしましたわ」
と私は答えた。
後日、叙勲式がおこなわれる予定だ。
叙勲式を終えたら、その日から、私は領主として着任することになる。
(でも……領主かぁ)
私は憂鬱な気分になった。
領主は忙しい身分だ。
書類仕事に忙殺され、自分の時間が取れないことが多い。
私の異世界スローライフの足かせになりかねない役職。
(領主の仕事を、全部丸投げできる代官でも探そうかな)
と私は思った。
後日、アリアに相談してみよう。
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