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第7章404話:政策
しおりを挟む翌日以降。
ジルフィンドの統治は、ミジェラ女王のプラン通りに進んだ。
まずはプラン1―――貧民救済策。
現在、ジルフィンド国民は、オーギュスト政権による搾取によって、貧困にあえいでいる。
この貧困を救済しなければ、餓死者が増え、暴動が多発すると予想された。
ゆえにミジェラ女王は食料を配給する計画を実施した。
ここで問題となったのは資金だ。
なぜなら食料は、タダではない。
商人や農家から大量に買い付けなければならず、莫大な資金がいる。
この資金繰りに関しては、ジルフィンド大公家に存在する財宝を売却したり……
オーギュストが、己の威光を示すために作らせていた金銀の大公像や将軍像などを解体、溶かして売りさばくなどをおこなった。
おかげで、しばらくは貧民を食わせていける資金を作ることができている。
次にプラン2――――統治の確立。
最初に、統治を円滑におこなうために【公国管理局】を設置する。
公国管理局の命令は絶対であり、ジルフィンド側に拒否する権利は存在しない。
そして、公国管理局の命により、政権の中枢であるオーギュスト派を、政治の世界から追放した。
また、ジルフィンド公国は軍国主義であり、軍部が多大な権力を持っている国であったので、軍も徹底的に解体することにした。
具体的な方策としては……
①ジルフィンド軍に解散命令を出し、兵士たちには故郷へと帰らせる。
②ジルフィンド軍の上層部にふんぞり返っていた将校たちは、捕縛したのち、牢獄へとぶちこんだ。
③ジルフィンド公国の国家予算を圧迫していた軍事費を、ばっさりカット。軍のために製作されていた武具やアイテムも、全て没収し、新たな生産を停止させた。
④国中に置かれた山城や砦などの軍事施設は、必要なもの以外は全て破棄することに決定した。
⑤軍人が必要な場所には、一時的に、クランネル軍を駐屯させた。
これらの取り組みにより、ジルフィンドの軍事政権は完全に崩壊し、オーギュストの軍国主義は終焉を迎えたのであった。
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