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第7章398話:パーティー開始
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広いパーティーホール。
テーブルクロスのかけられた円形テーブルが多数、置かれている。
料理はビュッフェ形式。
立食パーティーである。
私たちがパーティーホールに入って30分後。
全員に白ワインが注がれたシャンパングラスが渡される。
ミジェラ女王があいさつをする。
「諸君。パーティーへの参加とご足労、まことに感謝する」
と前置きをしてから、告げる。
「此度のパーティーは、国のために戦った将兵たちの労をねぎらい、戦勝を言祝ぐものである。立食パーティーゆえ、自由に動いてもらって構わない。皆々、存分に楽しんでいってくれ」
長々しい挨拶はないようで、ミジェラ女王はすぐに締めくくる。
「では、乾杯!」
ミジェラ女王が告げると、全員がグラスを上に掲げたり、近くの人とグラスを打ち合わせてから、ひとくち飲んだ。
パーティーが開幕する。
(んー、とりあえずご飯を食べようかな)
と私は思って。
動き出そうとした、そのとき。
パーティーに参加していた者たちが、ぞろぞろと私のもとへやってきた。
私はきょとんとする。
あっという間に私は取り囲まれてしまった。
口々に言う。
「ルチル様、このたびはご戦勝、おめでとうございます!」
「ルチル様のご活躍を聞きました!」
「ナナバールを討伐なされた話について、是非お聞かせください!」
と賞賛の言葉を述べる者もいれば。
「イルビヒ商会と申します! よろしければ、当商会の扱う商品について、ご説明のお時間をいただけないでしょうか!」
「自分はクレイン伯爵家です。是非、うちと親交を――――」
と営業セールスのごとく話しかけてくる者もいた。
「ルチル様……人気ですね」
とエドゥアルトは言った。
テーブルクロスのかけられた円形テーブルが多数、置かれている。
料理はビュッフェ形式。
立食パーティーである。
私たちがパーティーホールに入って30分後。
全員に白ワインが注がれたシャンパングラスが渡される。
ミジェラ女王があいさつをする。
「諸君。パーティーへの参加とご足労、まことに感謝する」
と前置きをしてから、告げる。
「此度のパーティーは、国のために戦った将兵たちの労をねぎらい、戦勝を言祝ぐものである。立食パーティーゆえ、自由に動いてもらって構わない。皆々、存分に楽しんでいってくれ」
長々しい挨拶はないようで、ミジェラ女王はすぐに締めくくる。
「では、乾杯!」
ミジェラ女王が告げると、全員がグラスを上に掲げたり、近くの人とグラスを打ち合わせてから、ひとくち飲んだ。
パーティーが開幕する。
(んー、とりあえずご飯を食べようかな)
と私は思って。
動き出そうとした、そのとき。
パーティーに参加していた者たちが、ぞろぞろと私のもとへやってきた。
私はきょとんとする。
あっという間に私は取り囲まれてしまった。
口々に言う。
「ルチル様、このたびはご戦勝、おめでとうございます!」
「ルチル様のご活躍を聞きました!」
「ナナバールを討伐なされた話について、是非お聞かせください!」
と賞賛の言葉を述べる者もいれば。
「イルビヒ商会と申します! よろしければ、当商会の扱う商品について、ご説明のお時間をいただけないでしょうか!」
「自分はクレイン伯爵家です。是非、うちと親交を――――」
と営業セールスのごとく話しかけてくる者もいた。
「ルチル様……人気ですね」
とエドゥアルトは言った。
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