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第6章384話:宴

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まえがき:
さすがに戦争パートも長くなってまいりましたので、
ここからは駆け足で終わらせようと思います。
ジルフィンドとの戦争パートは、あと5話~10話ほどで終わる予定ですので、もう少しだけお付き合いいただけると幸いです。
―――――――――――――――――



ヒズナル軍を打ち破った私たち。

夕方、派手なうたげがおこなわれた。

飲めや、歌えやのどんちゃん騒ぎ。

砦の牢屋に放り込まれたアレックス以外は、歓喜に包まれていた。

夜。

天幕てんまくにて。

「我々は見事、ヒズナル軍を破り、フロヴィッツ砦の防衛に成功いたしましたわ。まずは皆様、お疲れ様です」

と私は挨拶をした。

己を、互いを、祝福する拍手が巻き起こる。

拍手が終わったあたりで、私は宣言した。

「このまま一気にカタをつけ、戦争を終わらせようと思いますわ」

「カタをつけるとは、具体的には?」

とベアール将軍が聞いてきた。

私は答える。

「もちろん、アーガルシュとりでの救出に向かいますわ」

私は掲示板に貼られた地図を示唆しさしながら、説明した。

「フロヴィッツ峡谷を抜けて、道を北上ほくじょうすれば、アーガルシュ砦を襲撃するジルフィンド軍の、背後を取ることができます。あとはルーガ軍と協力して、ジルフィンド軍をはさちにして潰します。これが、今回の戦争の最終作戦さいしゅうさくせんです」

「思ったより、ラクに終わりそうですな」

とベアール将軍は言った。

私はうなずく。

ルーガ軍と、ルチル軍によるはさちだ。

しかもこちらには魔法銃がある。

ジルフィンド軍は対応できまい。

私は告げた。

「我々がヒズナル軍を打ち破ったことが、敵に知れ渡る前に、挟み撃ちの構図を作ってしまいましょう。明日の朝、さっそく出発いたしますわ」

会議は終了する。

翌朝。

私たちは、アーガルシュ砦に向けて進軍を開始するのだった。

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