グラティールの公爵令嬢―ゲーム異世界に転生した私は、ゲーム知識と前世知識を使って無双します!―

てるゆーぬ(旧名:てるゆ)

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第6章274話:砦

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異世界の戦争なんて、3000人や5000人での対決が普通。

多くて1万人程度の兵力となるだろうに、8万とは。

とんでもない大軍である。

ジルフィンド公国が、クランネル王国を本気で潰すつもりで侵攻してきているのがわかる。

父上が指でさし示す。

「まず既に、国境の関所せきしょが突破されている。現在は、その8万ものジルフィンド軍を、国境手前こっきょうてまえ諸都市しょとしが食い止めている。だが、それも突破されるのは時間の問題だろう」

国境近くを守っているクランネル兵たちだけで、ジルフィンドの大軍を受け止めるのは不可能だ。

付近の砦や都市は陥落し、突破されることは確実……と見たほうがいい。

「国境付近の諸都市を突破したジルフィンド軍は、おそらく、このように移動し、ここで二手に分かれるだろう」

父上が指差した地図上には、大きな山脈があった。

その山脈を避ける形で、道が南北の二つに分かれている。

「北の道を進んだ敵軍は、北の砦アーガルシュにたどりつく」

と、父上が、北側の道の先にある砦を指差した。

「南の道を進んだ敵軍は、南の砦フロヴィッツにたどりつく」

と、父上が、南側の道の先にある砦を指差した。

「北の砦アーガルシュ、南の砦フロヴィッツ……この二つの砦は、どちらか一つでも落とされるわけにはいかない。片方でも陥落すれば、敵軍は、クランネル王国の奥深くまで入り込んでしまう」

つまり二つの砦は、要所。

天王山……とまではいかないまでも、落とされると苦しいポイントということだ。

「ゆえに、わがクランネル王国軍も、兵力を二つに分ける。私が北の砦アーガルシュの防衛を担当する。そしてルチル……お前には、南の砦フロヴィッツの防衛を担当してもらいたい」

と、父上は言った。

「承知いたしましたわ」

と、私は答える。
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