グラティールの公爵令嬢―ゲーム異世界に転生した私は、ゲーム知識と前世知識を使って無双します!―

てるゆーぬ(旧名:てるゆ)

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第6章267話:侵攻

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―――第6章―――


やがて月日は流れ……

冬が過ぎた。

春。

私は無事2回生に進級し……

年も117歳になった。

ある日のことだった。

戦争が、勃発した。

クランネル王国に隣接する国――――【ジルフィンド公国】。

そのジルフィンド公国が、侵略を仕掛けてきたのだ。






ジルフィンド公国は、大公たいこうが治める国家である。

5年前、前の大公が崩御ほうぎょし、新しい大公が誕生した。

その大公の名は、オーギュスト。

オーギュスト・ド・グララ・フォン・バズラール・ジルフィンド。

前大公ぜんたいこうはクランネル王国と友好的であったのに対し……

新大公しんたいこうオーギュストは侵略的な思想の持ち主であり。

かねてより周辺国を力でねじ伏せ、統一すべきであると主張していた。

そんなオーギュストが大公に就任して5年。

この5年の間に、オーギュストは……

己と同じ侵略思想を持つ大臣や貴族などで周囲を固め、

反対勢力を粛清し、

軍制改革をおこなって軍事力を強化、

大規模な増税、

武具生産や糧食の確保、

各国の傭兵組織と結びつきを強める……などなど。

戦争の機運を高めていた。

そして今年の春。

ついに、我が国、クランネル王国へと侵略を開始したというわけである。






この侵略戦争を制すべく、白羽の矢が立ったのは、もちろんミアストーン家。

女王直々の命令で、軍のトップであるルーガに全軍の指揮権が与えられた。

この戦争はルーガの好きにしてよい……というお達しだ。

そしてルーガは、謁見の間にて「侵略国家は撃滅し、ジルフィンドの地を平定する」と宣言した。

この発言に、女王ですらも驚いた。

なぜなら、ルーガは、

撃退するでもなく、

勝利して属国にするでもなく、

平定する、と述べたのだ。

平定とは、クランネル王国に組み込むということ。

ジルフィンド公国を消滅させて【クランネル王国ジルフィンド領】という、一領地いちりょうちに変えると、そう宣言したのである。

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