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第4章229話:決闘その後

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今回の決闘については、後日、瞬く間に大学中に広まった。

決闘の結果はもちろん、周知されていったが……

それ以上に、アレックスとゼリスの言動のひどさが、噂となった。

「ゼリスもひどかったけど、殿下もひどかったな」

「私……殿下があんな無茶なかばい方をするとは思わなかったわ」

「まるでルチル様や、観客が悪いみたいな言い草でしたわよね」

「ああ。どう見たってゼリスが一番悪いだろ」

「結局、ルチル様への言いがかりの件、謝罪もしなかったよな」

「まあ、ある意味でゼリスと殿下は、お似合いのカップルなのではないですか?」

「ルチル様がかわいそうだ」

ほとんどの内容が、アレックスとゼリスに対する不満や陰口である。

アレックスが最後に、観客を叱責したことに関しては、特に不評であった。






そんな大学の雰囲気を感じつつ。

私は、マキと、フランカと、エドゥアルトと、四人でティールームにいた。

お茶を飲む。

エドゥアルトが言った。

「学園は、ルチル様の決闘のことで持ちきりですね」

フランカが応じる。

「ほとんどの人が、殿下たちへの不満を述べている感じですよね」

マキがふん、と鼻を鳴らして言った。

「当然です! ルチル様は完全な被害者ですし、悪いのはあの女なのですから!」

あの女、とはもちろんゼリスのことである。

マキが続ける。

「でも幸いなことに、ゼリスはルチル様の足元にも及びません。剣の腕が立ったり、頭が回ったりするわけでもない、ただのバカですからね!」

……本当に言いたい放題だね、マキは。

よほどゼリスのことを嫌っているようだ。


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