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第4章228話:決闘終了
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「聞け! 観客ども!」
と、アレックスは観客に向かって言い放った。
その声は、闘技場に配置された【拡声の魔石】によって、場内全体に広がる。
「ゼリスは正々堂々、ルチルと戦った! 敗北したとはいえ、何度も果敢に立ち向かった姿は、美しく、尊いものだっただろう!」
ものは言いよう、とは、このことである。
実際は、ゼリスの行為を、見苦しいと思った観客も多いと思うが……
「そんなゼリスに罵声を浴びせるなど、騎士道に反すると知れ!」
アレックスはそう訴える。
そして、こんなことを言い出した。
「私の言葉を理解し、正しいと思った者は、ただちに拍手をせよ! さあ、いますぐ!」
観客がどよめく。
困惑の波が広がる。
拍手をする者はいない。
アレックスは舌打ちをした。
「無礼者どもが。騎士道を知らぬ愚者ども。恥を知れ!!」
そう観客に向かって吐き捨てて、アレックスはゼリスを抱え起こした。
「ゼリス、大丈夫か?」
「はい。アレックス様」
「帰ろう。こんなところにいては、心がゆがむ」
「はい!」
と、二人だけの空間に入って、帰り始めた。
私はその背中を呆れたように見つめる。
観客たちの反応は冷え冷えである。
「なんだよ、あの王子?」
「意味わかんねえ」
「あたしたちが悪いって言いたいの?」
「ルチル様に言いがかりをつけてたのはゼリスのほうなのに」
「ゼリスは戦いぶりもひどかったよな。明らかに負けてたのに、何度もごねてさ」
「アレックス王子は、あんなメチャクチャな戦いを肯定してるんですの?」
「ルチル様もお怒りになっていいんじゃないの? さすがにこれは、ひどいと思うわ」
「王子もゼリスも、ヤバイやつだったな」
当然といえば当然かもしれないが、非難轟々である。
まあ、とりあえず、決闘は終了した。
私もなんだか疲れちゃったので、ティールームにでも戻って、ひと休みすることにしよう。
と、アレックスは観客に向かって言い放った。
その声は、闘技場に配置された【拡声の魔石】によって、場内全体に広がる。
「ゼリスは正々堂々、ルチルと戦った! 敗北したとはいえ、何度も果敢に立ち向かった姿は、美しく、尊いものだっただろう!」
ものは言いよう、とは、このことである。
実際は、ゼリスの行為を、見苦しいと思った観客も多いと思うが……
「そんなゼリスに罵声を浴びせるなど、騎士道に反すると知れ!」
アレックスはそう訴える。
そして、こんなことを言い出した。
「私の言葉を理解し、正しいと思った者は、ただちに拍手をせよ! さあ、いますぐ!」
観客がどよめく。
困惑の波が広がる。
拍手をする者はいない。
アレックスは舌打ちをした。
「無礼者どもが。騎士道を知らぬ愚者ども。恥を知れ!!」
そう観客に向かって吐き捨てて、アレックスはゼリスを抱え起こした。
「ゼリス、大丈夫か?」
「はい。アレックス様」
「帰ろう。こんなところにいては、心がゆがむ」
「はい!」
と、二人だけの空間に入って、帰り始めた。
私はその背中を呆れたように見つめる。
観客たちの反応は冷え冷えである。
「なんだよ、あの王子?」
「意味わかんねえ」
「あたしたちが悪いって言いたいの?」
「ルチル様に言いがかりをつけてたのはゼリスのほうなのに」
「ゼリスは戦いぶりもひどかったよな。明らかに負けてたのに、何度もごねてさ」
「アレックス王子は、あんなメチャクチャな戦いを肯定してるんですの?」
「ルチル様もお怒りになっていいんじゃないの? さすがにこれは、ひどいと思うわ」
「王子もゼリスも、ヤバイやつだったな」
当然といえば当然かもしれないが、非難轟々である。
まあ、とりあえず、決闘は終了した。
私もなんだか疲れちゃったので、ティールームにでも戻って、ひと休みすることにしよう。
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