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第3章186話:パンケーキ7
しおりを挟むそして、その菓子はダイラス魔法大学で食されていた。
そう。
私のティールームである。
女王にパンケーキを献上してから一週間が経った日。
午後。
マキ、フランカの二人に、パンケーキを食べてもらうことにした。
テーブルにパンケーキとお茶を出す。
マキが感動したように言った。
「これが……パンケーキ。なんと美しい菓子なんでしょう」
一方、フランカが恐縮したような顔をしている。
「で、でも、本当によろしいんですか。私なんかが、このような上等な菓子をいただいて……」
「友達特権ですからいいんですのよ。さあ、召し上がってください」
私はそう告げた。
マキは感激したように顔を赤らめて、フォークを手に取った。
「ああっ、私、ルチル様の取り巻きでよかったです! 頂きます!」
マキは食べ始める。
そして狂喜乱舞した。
というか泣いていた。
「美味しいです……こんな美味しい菓子は、初めてです」
マキが言った。
フランカも同意する。
「これは……他の菓子が食べられなくなりそうですね。今までの菓子と全然違います」
マキは微笑んで言った。
「『これを越える菓子は、今後100年は出てこない』という女王陛下のお言葉は、誇張ではありませんでしたね。フランカさんの仰るとおり、これを食べてしまったら、他の菓子がかすんでしまいそうです」
フランカもマキもパンケーキを褒めちぎっていた。
それがお世辞でないことはわかる。
私はとても嬉しい気持ちになった。
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