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第3章148話:登壇

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数学満点―――

その宣言の直後、講堂にざわめきが起こった。

口々に噂をする声が漏れる。

「数学満点って、怪物すぎるだろ」

「あたし、半分も解けなかったわ」

「あのテストで満点はヤバイよね」

同じテストを受けただけに、学生たちの衝撃も大きかったようだ。

と、そこで「静粛せいしゅくに」と学長が呼びかける。

そして言った。

「このような優秀な学生と学べることを誇りに思うがいい。では―――その者の名を呼ばせてもらおう。ルチル・ミアストーン! 前へ!」

私が新入生代表なのは知っていた。

事前に知らされていたからだ。

でもですね……学長。

無駄に大げさな紹介はやめてほしかったです、はい。

とにかく、立ち上がる。

周囲の視線が、私へと一斉に向けられる。

前世では、こんなに注目されることはほとんど無かったけど、さすがにミアストーン家の英才教育のおかげで、緊張は少ない。

私は公爵家令嬢として恥じない、悠々ゆうゆうたる足取あしどりで前に進み、登壇した。

「ご紹介に預かりました、ルチル・ミアストーンです。このたびは新入生の式辞を読ませていただくことになりまして、光栄に存じます――――」

と、前置きしてから、私は式辞を読み始めた。

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