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第3章146話:入学式
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「それなのにあんなに言いたい放題……ルビーロッド様は、品がないお方ですね!」
マキが憤慨する。
とはいえ、さすがにマキもルビーロッドに直接対峙するのは避けていた。
こうして愚痴を漏らすに留まっている。
公爵令嬢が相手だし、喧嘩売ったら大変なことになるものね。
「まあ、ルビーロッドのことはともかく、わたくしたちも席に座りましょう。そろそろ式が始まるみたいですから」
私はそう告げた。
二人は同意し、適当に席を探して座る。
ほどなくして入学式が開会した。
司会の者が声量を大きくする【拡声の魔石】を使って挨拶を始める。
「それでは当大学の学長より、お言葉をいただきたいと思います」
司会の指示で、大学の学長が、講堂前方に置かれた台のうえに登壇する。
そうして語り始めた。
「新入生の諸君、入学おめでとう。はじめに、この大学の指針について述べさせてもらう」
拡声の魔石を手に持って話している。
しかし単に声量が大きいだけでなく、よく通る声だ。
演説などが上手いタイプだろう。
「諸君の中には、貴族もいれば平民もいるだろう。だが、この大学は実力が全てだ」
平民、貴族を平等に扱う実力主義であると学長は主張する。
マキが憤慨する。
とはいえ、さすがにマキもルビーロッドに直接対峙するのは避けていた。
こうして愚痴を漏らすに留まっている。
公爵令嬢が相手だし、喧嘩売ったら大変なことになるものね。
「まあ、ルビーロッドのことはともかく、わたくしたちも席に座りましょう。そろそろ式が始まるみたいですから」
私はそう告げた。
二人は同意し、適当に席を探して座る。
ほどなくして入学式が開会した。
司会の者が声量を大きくする【拡声の魔石】を使って挨拶を始める。
「それでは当大学の学長より、お言葉をいただきたいと思います」
司会の指示で、大学の学長が、講堂前方に置かれた台のうえに登壇する。
そうして語り始めた。
「新入生の諸君、入学おめでとう。はじめに、この大学の指針について述べさせてもらう」
拡声の魔石を手に持って話している。
しかし単に声量が大きいだけでなく、よく通る声だ。
演説などが上手いタイプだろう。
「諸君の中には、貴族もいれば平民もいるだろう。だが、この大学は実力が全てだ」
平民、貴族を平等に扱う実力主義であると学長は主張する。
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