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第2章101話:ロブスター
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「ふむ。ロブスター……ですか」
エドゥアルトは興味深げに大エビの塩焼きを眺める。
驚くべきことに、エドゥアルトたちはロブスターを知らなかった。
食べたことがないばかりでなく、存在すら聞いたこともなかったそうだ。
「ロブスターを初めて見ましたが、大きなザリガニみたいですね」
フランカがそう喩える。
うん……まあ、間違ってないけどさ。
ロブスターはザリガニの一種だし。
「せっかく海に来たのですから、食べておきたいと思いましたの」
ロブスターとは伊勢海老のようなもの。
美味なのは間違いない。
塩焼きにされたロブスターからは、香ばしい海の香りがただよっている。
「それでは、いただきましょう」
私がそう宣言する。
各々、食前の祈りを行い、食べ始める。
まずはエドゥアルトがロブスターの肉を口に運んだ。
「おお……これは美味しいですね!」
フランカも食べる。
「甘味と塩加減が絶妙で、歯ごたえも楽しいですね。これ、すごく好きです」
「ふふ。気に入ってもらえたなら、わざわざ紹介した甲斐がありましたわ」
「自分だけで来ていたら決して頼まなかった料理ですから、教えていただけてよかったです」
と、エドゥアルトが嬉しそうに言った。
―――――――――
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