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第2章91話:戦闘準備
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フランカが答える。
「そう……ですね。ルチル様がそうまでおっしゃるなら」
「しかし、本当に危なくなったら加勢させていただきますよ」
エドゥアルトがそう意気込む。
私は苦笑すると、バフポーションをアイテムボックスから取り出した。
別々の色をした3つのバフポーションである。
赤色のポーションが攻撃、
青色のポーションが防御、
緑色のポーションが速度をアップさせるものだ。
これらは通常のバフポーションではない。
改良を重ねて作った超強力なバフポーションである。
今回のような強敵との戦いに備えて作った特別品だ。
その改良型バフポーションを一つずつ飲んでいく。
カラになった瓶をアイテムボックスに直し、代わりに剣を取り出した。
その剣を横向きに構える。
これで戦闘準備は完了だ。
対する魔人騎士は、構えた大剣を正面に構えた。
いわゆる正眼の構えである。
その堂々とした姿は、歴戦の武人たる風格を感じさせた。
対峙しているだけでビリビリと威圧感が伝わってくる。
なんて重圧だろう。
これまで戦ってきた魔物たちとは一線を画する存在だと、すぐに理解する。
油断はできない。
深呼吸を一つ。
静寂。
1秒、
2秒、3秒が経ち――――
どちらからともなく、地を蹴った。
「そう……ですね。ルチル様がそうまでおっしゃるなら」
「しかし、本当に危なくなったら加勢させていただきますよ」
エドゥアルトがそう意気込む。
私は苦笑すると、バフポーションをアイテムボックスから取り出した。
別々の色をした3つのバフポーションである。
赤色のポーションが攻撃、
青色のポーションが防御、
緑色のポーションが速度をアップさせるものだ。
これらは通常のバフポーションではない。
改良を重ねて作った超強力なバフポーションである。
今回のような強敵との戦いに備えて作った特別品だ。
その改良型バフポーションを一つずつ飲んでいく。
カラになった瓶をアイテムボックスに直し、代わりに剣を取り出した。
その剣を横向きに構える。
これで戦闘準備は完了だ。
対する魔人騎士は、構えた大剣を正面に構えた。
いわゆる正眼の構えである。
その堂々とした姿は、歴戦の武人たる風格を感じさせた。
対峙しているだけでビリビリと威圧感が伝わってくる。
なんて重圧だろう。
これまで戦ってきた魔物たちとは一線を画する存在だと、すぐに理解する。
油断はできない。
深呼吸を一つ。
静寂。
1秒、
2秒、3秒が経ち――――
どちらからともなく、地を蹴った。
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