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第2章45話:二人の護衛
しおりを挟む<ルチル視点>
冒険当日。
10月14日。
朝。
快晴。
私は屋敷の前で、護衛の二人と出会った。
男女一人ずつだ。
どちらも、今回の旅に際して、父上が新しく雇った護衛。
もちろん初対面である。
しかし私は、この二人に見覚えがあった。
(フランカと、エドゥアルト?)
なんと、どちらもゲームの登場人物である。
……フランカは、まさしく公爵令嬢ルチルの取り巻きをしていた女剣士。
適性職はたしか【魔戦士】。
軍の家に生まれた子爵令嬢だ。
なお現時点では、私と同じ114歳である。
……一方、エドゥアルトは騎士。
適性職は【大剣術家】。
眼鏡をかけた細身の男であり、若くして騎士になった秀才だ。
実力的には騎士団長レベルだとも噂されている。
私よりも7歳ほど年上だったはずだ。
つまり121歳。
「は、初めましてルチル様。フランカ・ビシュケースと申します。本日はよろしくお願いします!」
緊張したような声音でフランカが自己紹介をする。
続いてエドゥアルトが言った。
「お初にお目にかかります。エドゥアルト・リオネールです。このたびは、ルチル様の護衛を任じられまして光栄です」
こちらも、少し緊張気味ではあったが、フランカよりは手馴れたものだ。
要人警護の経験がそれなりにあるのだろう。
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