異世界に転生すると、私のチートスキルはチョコレート魔法でした!無双&スローライフしながら異世界を生きる物語

てるゆーぬ(旧名:てるゆ)

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第5章163話:冬

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―――第5章――――



季節が過ぎる。

私の中で、旅に出たいという思いが膨らんでいた。

以前、私はライネアさんから騎士団きしだんに誘われ、断った。

では、自分は何をしたいのだろうかと、考えたのだ。

(旅……いいかもね)

異世界を旅して回る。

そういう人生に強くあこがれた。

(少しずつ、旅立ちに向けて準備をしていこうかな)

と私は思った。






冬になる。

この地方は、雪が降る。

降雪こうせつが多い地域だ。

もちろん、余裕で降り積もる。

―――ある日のこと。

朝。

この日は雪が降っていなかった。

分厚い毛織物けおりものの服を着た状態で、外に出る。

ひんやりした空気が、ふわっと肌を包み込む。

森も、山も、一面がしろに染まっている。

どこでも積雪せきせつしており、雪が積もってない場所を探すほうが難しい。

見上げると、うっすらとした水色の空が広がっている。

太陽が優しい陽射ひざしで雪を照らしていた。

雪たちは、陽光を浴びて、きらきらととおるようにかがやいている。

「今日は良い天気です!」

と私は大きく伸びをした。

ほう……と息を吐くと、白い吐息といきが空気に広がる。
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