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第4章142話:ドレアス視点

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<ドレアス視点>

森にある高台。

そこから、セレナたちの戦いぶりを観察していた3人の男がいた。

うち1人はドレアスだ。

ドレアスは納得したようにつぶやく。

「なるほどな。アレがセレナか」

4人の盗賊たち。

役立たずの無能どもであったが、一応、戦闘訓練せんとうくんれんを積んだ4人組。

それを、いともたやすく蹴散けちらしたセレナの実力は本物だ。

決闘でジルを倒したのもまぐれじゃない。

「ニッシュ。お前はどう見る?」

とドレアスが、隣にいた男に話題を振った。

――――ニッシュ。

身長172センチ。

髪は青髪のロンゲ。

目はキツネのように細い。黄色の瞳。

胴を覆う服を着ており、肩から先は露出している。

腕の筋肉も、胴体の筋肉も、そこそこ発達しており、鍛えているのがわかる。

背中には、二本のロングソードを背負っていた。

「そうだなぁ。まあまあ強いんじゃねーの?」

ニッシュが答える。

「でもジルが負けるほどには見えねーな。ジル、お前はアレにやられたのか?」

「ああ。俺だけじゃねえ。ザカルもあいつにられた可能性がある」

「……ザカルが?」

とニッシュが目を見開く。

以前、ジルは、ザカルを殺したのはクレアベルだと思っていた。

しかし現在の見解は違う。

ザカルは、セレナにられたのだ。

セレナならばザカルぐらい楽勝で狩る実力があるからだ。
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