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第4章141話:盗賊6

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と、同時に、私は二丁拳銃にちょうけんじゅうを両手に握った。

(チョコレート・ガン……!)

チョコレートで作った、チョコレートの拳銃。

私は、右手の拳銃を男に向けて―――

引き金をひく。

バンッ!!

と、

チョコレートの弾丸が、銃撃炸裂光マズルフラッシュをきらめかせながら射出される。

超加速ちょうかそくした弾丸が、男に飛来していった。

「がっ!!?」

男の太腿ふとももが撃ち抜かれる。

苦悶の表情で膝をついた赤髪の男。

さらに私は、左手の拳銃を向ける。

バンッ!!

赤髪の男の頭を撃ち抜いた。

「ダラル!?」

赤髪の男はダラルという名前らしい。

やはり覚える価値はないので、秒で忘れた。

男が血の海に沈む。

「バ、バケモノめ……」

最後に残った一人が怯えた様子で言葉をこぼす。

私は、彼女に目を向けた。

「っ!」

赤髪の女は、勝ち目がないと見たか、脱兎だっとのごとく逃走を開始した。

私はチョコレート・カッターを容赦なく差し向ける。

「ひっ!!?」

チョコレート・カッターが女を切り裂く。

激痛に悶絶しそうになった女だが……

すぐさま首を跳ね飛ばした。

痛みを感じる間もなく逝けただろう。

「……」

これで敵は全滅させた。

しかし。

(気づいていないとでも思ったのかな)

4人組だけではない。

私を見つめる視線。

こちらを観察する者たち。

1人。

2人。

いや、3人か。

その存在に、私は気づいている。

視界の斜め後ろ……

高台の上だ。

(盗賊たちの親玉かな? よーし、ホワイトチョコレートでマーキングしてやろう)

と私は思った。

相手に気づかれないように、ホワイトチョコレートのロープをするすると地面に這わせていく。
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