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第4章132話:ジル視点2

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ドレアスは肩をすくめた。

「ジル。昔の俺たちは師弟していだったが、いまは赤の他人だ。他人に殺しの依頼をするときは、どうすべきかわかるだろ?」

「ちっ……カネかよ。1000万リソルでどうだ」

「2000万リソル」

「……1300万」

「1700万」

「わかったよ。1500万払えばいいんだな?」

ジルの言葉に、ドレアスは微笑んだ。

「ああ。1500万で構わん。だが、今は持ち合わせがないんだろ?」

「いや、ある程度はある。が、さすがに1500万をポンと出すのは無理だ」

「だったらツケにしておいてやる」

交渉成立こうしょうせいりつである。

ドレアスは言った。

「しかしお前がバケモンと呼ぶぐらいだから、相当強そうとうつえんだろうな、そのガキは?」

「ああ、強い。俺じゃ相手にならなかった」

「そうか。どんなやつなんだ?」

「それがな―――――」

ジルが、経験したことを話す。

ジルにとっては負けた決闘の話なので、口にするのも屈辱的ではあった。

しかし、それ以上に、セレナの情報をできるだけ伝えたいという想いが勝った。

セレナをぶっ殺せるなら、ジルにとってこの程度は恥ではなかった。
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