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第4章123話:チョコレートの家5

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「できれば、部屋の隅々すみずみまで光を行き届かせたいのですが」

「ふむ。ならば光魔石こうませきを使ってみればどうだ?」

「光魔石……」

「ちょっと待ってろ……これだ」

クレアベルがアイテムバッグの中から、一つの鉱石こうせきを取り出す。

「光魔石は、魔力を注ぎ込むことで、周囲を明るく照らしてくれる石だ」

クレアベルによると。

光魔石は、強い光が欲しいときに用いられる魔石だという。

鉱山の炭鉱内たんこうないを照らす際などに用いられるそうだ。

ロウソクなどに比べて価格が高いので、あまり日常的には使われないものらしいが……

「お前の要望に叶うと思うぞ」

とクレアベルが言った。

私は光魔石を受け取る。

その状態で、チョコレート・ハウスにもう一度入った。

使用するときは、光魔石に魔力を送り込めばいいんだっけ?

私は、魔力を光魔石に注入するイメージをした。

すると……

「おおっ」

光魔石が綺麗なライトを放つ。

一気に、チョコレート・ハウスの屋内を照らした。

「ふおおおおおおおお! 素晴らしいですッ!!!」

と、私は興奮する。

「うまくいったようだな」

とクレアベルが微笑む。

「わぁ……中はこうなってるんだね!?」

とアイリスが目をきらきらさせる。

チョコレートだけで作られた、チョコレートの家。

カカオマスチョコレートとホワイトチョコレートが、牛柄模様うしがらもようを描きながら、床、壁、天井の全てに広がっている。

「光魔石……本当に明るいですね」

光魔石の光量こうりょうは、室内の隅々まで照らすほどだ。

前世のLED照明に負けてないと思うレベル。

ロウソクなんかとは比べ物にならないね。

「ただ、光魔石はあんまりたくさんストックがないからな。街に買いにいかないとな」

そうなのか。

じゃあいずれ街にいったときは買い集めよう。


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