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第3章112話:貴族2

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貴族?

私は、ギャラリーたちの視線を追った。

すると、明らかに貴族とわかる女性が歩いてきていた。

背後には複数の男女が、追従するように歩いている。

そのうちの一人は……クレアベル!?

帰って来たんだ!

でも、貴族と一緒に歩いているのか。

貴族はこちらの存在に気づいた。

近寄ってくる。

私たちの前で立ち止まると、自己紹介をした。

「私は、ハルブレス公爵領の領主、ソルフェーユ・ド・フォン・ガル・ハルブレスです」

ソルフェーユ公爵。

髪は青色で、ほつれたロングヘア。

目は緑色。

身長は176cmぐらい。

服は深い青色のドレス。

物静かそうな顔立ちながら、凛とした雰囲気も感じさせる。

「ソルフェーユ公爵……」

とネリアンヌが驚いたような声をあげた。

ソルフェーユ公爵は告げた。

「本日は、とある通達をするため、ここメルディナ領を訪れました」

一拍置いてから、ソルフェーユ公爵はネリアンヌに目を向ける。

そして宣告する。

「先日、国の決定により、メルディナ家はお取り潰しとなりました」

「!!!?」

ネリアンヌは驚愕きょうがくに目を見開く。

周囲にも動揺が広がる。

この領地を治めるメルディナ伯爵家。

それがお取り潰しになったと……そう宣言したのか。

ソルフェーユ公爵は続ける。

「そしてネリアンヌ・メルディナ嬢……あなたを、複数の犯罪に関する容疑で逮捕させていただきます」

「なっ!?」

ソルフェーユ公爵の言葉に、ネリアンヌが愕然がくぜんとし、青ざめる。


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