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第3章90話:対策3

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さきほど決闘以外にも、もう一つ、手立てはあるとクレアベルは言っていた。

その、もう一つを、クレアベルは語りだす。

「ネリアンヌ様をどうにかする、もう一つの手立ては――――私のツテを頼ることだ」

「ツテ、ですか?」

「ああ。王都にいる古い友人なんだがな。ヤツに頼めば、なんとかしてくれるだろう」

クレアベルは立ち上がる。

「さっそく支度をして、王都に向かうことにしよう。そのあいだお前とアイリスは、モント村に預けることにする」

「モント村……ユズナさんのところですか?」

「……いや、ユズナはいま出払っている。ったく、こういうときに限っていないんだよな、あいつは」

とユズナさんの愚痴をいうクレアベル。

まあユズナさんも仕事だろうし、しょうがないだろう。





かくして、クレアベルはすぐさま王都へ出発した。

クレアベルが帰ってくるまで、私とアイリスは、モント村の卵屋・シェニルさんのもとに預けられることになった。





<ネリアンヌ視点>

ネリアンヌはキトレルの街にある高級宿に泊まっていた。

昼。

部屋に、一人の新人メイドが訪れていた。

「は、はじめまして。ネリアンヌ様……本日より、ネリアンヌ様の、専属メイドになりました。よ、よろしくお願いします」

まだ子どもである。

年齢は12歳ぐらいだろう。

そんな彼女を見て、

「まあ、かわいらしい!」

とネリアンヌがはしゃいだ。

新人メイドが目を見開く。

「か、かわいらしい、ですか?」

「ええ、あなた、とってもかわいいわよ! お人形みたい!」

とネリアンヌが褒めた。

新人メイドが顔をあからめる。

「も、もったいないお言葉で――――――」

次の瞬間だった。

メイドの顔面に、突如、ネリアンヌが拳を叩き込んだ。

「ぐ、かはっ……!?」

メイドが転倒する。

なぜいきなり殴られたのか、メイドには理解できなかった。

ネリアンヌがケラケラと笑う。

「ふふ。あたしってさ、可愛いものを見たら壊したくなっちゃうのよね」

ネリアンヌは言った。

「良いオモチャが手に入って良かった。これからよろしくね、新人メイドさん?」

メイドは殴られた顔をおさえながら、ガタガタと震える。

ネリアンヌは考える。

「うーん、そうなると、もうセレナは要らないわね」

オモチャは複数も要らない、1人いればいい、というのがネリアンヌのスタイルだ。

だからネリアンヌは、セレナを確保することはやめて……

潰すことに決めた。

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